ラッキーライラックが巻き返す。デビュー4連勝で臨んだ桜花賞は2着。アーモンドアイの差し切りを許したが、その日の芝レースは逃げ、先行馬の連対がなく、差し馬勢に展開が向くレースが多かった。ラッキーライラックも結果として差し有利の流れに、はまった感がある。1番枠からスタートを決め、インの3番手。流れに乗っていたが、前半ラップを見ると3Fが35秒を切っていた。同馬にとって、これはデビュー5戦で初めて。前半で脚を使わされていたのだ。それでも直線は一旦、抜け出した。ラスト1Fは勝ち馬の豪脚に屈した形だが、連対死守は負けてなお強しのレースだった。

 オークス向きという話は桜花賞前の時点で陣営から漏れ伝わっていたが、その根拠はフィジカルの強さ。1周1800メートルあるCWを2周する調教を週1回、課してきた。これは3歳牝馬にとって過酷なトレーニングだが、同馬はこれにも耐えてきたからだ。中間はさらに負荷を強めている。5月2日の2週前追い切りはキャンター1周のあと、2周目に併せ馬。それも追走の形から5F72秒7-1F11秒9をマークした。馬体もオークス仕様なのか、胴が伸びた体形に映る。持久力争いの舞台は望むところ。二冠目は譲れない。

■不安も抱えているアーモンドアイ

 ライバルの筆頭はもちろんアーモンドアイだが、桜花賞で見せた切れ味はオークス2着の母フサイチパンドラより、父ロードカナロアの血が色濃い。能力で距離2400メートルをこなすケースは考えられるが、不安もちょっぴり抱えている。

 馬券面の本線は3頭出しの角居厩舎から▲カンタービレ。デビュー2戦が僅差の2着のあと未勝利→G3フラワーCを連勝。まだ底を見せていないし、桜花賞を捨て、ここ1本に狙いを定めている。★は桜花賞3着のリリーノーブル。あとサトノワルキューレ、トーセンブレス、レッドサクヤ、マウレアのディープインパクト産駒も押さえておく。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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