『西郷どん』で活躍する「演技派ジャニーズ」たちの共通点とは?の画像
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 鈴木亮平(35)が主役の西郷吉之助を演じる大河ドラマ西郷どん』は、先週から新章に突入。奄美大島に舞台が移り、物語は新しい局面を迎えた。まずは「流人 菊池源吾」と題された、5月13日放送の回のあらすじを振り返る。

 幕府の権力を握った紀州派に敵視された月照(尾上菊之助/40)とともに薩摩に逃げてきた吉之助は、ともに実質的に処刑である日向送りという扱いになり、船から海に身を投げる。月照は命を落とすが、吉之助は生き延びてしまう。吉之助は菊池源吾と名前を変え、絶望の中、奄美に渡った。奄美の名士、龍佐民(柄本明/69)のもとで潜居しながら、鬱々とした日々を過ごす吉之助。島民はその姿を見て、吉之助を避けるようになる。見かねた佐民は、姪の愛加那(二階堂ふみ/23)に吉之助の面倒を見させるが、吉之助はこれを受け入れず、二人の間に亀裂が生じる。そんなとき吉之助は、橋本左内(風間俊介/34)が処刑されたことを手紙で知ると、雨の中叫び続け、ついには高熱で倒れてしまう。

 この放送回から奄美の人々が登場して、これからの展開が楽しみだが、この放送回、私が最もハッとさせられたのは、風間俊介が演じる、橋本左内のあっけない最期だった。橋本左内は若くして蘭学を心得て、15歳にして『啓発録』という本を書き上げたという神童だっただけに、ひょうひょうとしたたたずまいの中に、熱さとインテリジェンスを感じさせる風間俊介の演技はぴったりだった。もう風間版の橋本左内が見られないのかと思うと残念でならない。

 風間は近年、演技派俳優への道を突き進んでいる。昨年大ヒットしたドラマ『陸王』(TBS系)でも好演し、その直後の『西郷どん』だっただけに“俳優・風間俊介”の名が、さらに注目を集めた。ジャニーズ所属タレントの中でも、特に演技がうまいというイメージがあるが、これは彼の入所時期が関係しているのではないだろうか。

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