Maison book girl
Maison book girl

 2018年5月4日、東京キネマ倶楽部でMaison book girlがワンマンライブ「Solitude HOTEL 4.9F」を開催した。

 これまでワンマンのタイトルは「Solitude HOTEL 1F」「2F」…とタイトルをつけてきたMaison book girl。今回は「4.9F」というタイトル。既にワンマン「Solitude HOTEL 5F」(日本青年館)に国内ツアー、さらにイギリスへのツアーも決定し、これまで以上の広がりを見せそうなタイミングでの謎かけのような数字。これまでワンマンでMaison book girlならではの映像や世界観を見せてきただけに、ソールドアウトの会場は、彼女たちが何を見せてくれるか期待に胸を膨らませている。

 屋根が高くカーテンや階段などが据えられたキネマ倶楽部のクラシックな雰囲気の中、開場から時を刻み続けていたデジタル時計が「2017 1228」と前回のワンマン「Solitude HOTEL 4F」の日時に変わり、オープニング映像とともに4人が登場。『sin morning』『rooms』『lost AGE』と「4F」と同じセットリストで進むライブ。しかし満員のフロアの熱とキネマ倶楽部の時代がかった空間もあって、同じ内容でもまた違った作品として見せられる。

 しかし『faithlessness』の途中でメンバーはひとりずつ踊りを止め、階段を昇ってステージを後にしていく。前回の「4F」ではライブの途中で時が巻き戻る演出が加わり、再び1曲目から始まった。今回もか、と思ったところでメンバーは再びステージへ。その合間にデジタル時計は現在の日付を表し、今回は巻き戻ることなく『film noir』『screen』と曲は続く。ここからが現在進行系のMaison book girl、ということか。

 中盤からは演出がそこまでの映像中心から、レーザーと照明で魅せるものに変化。前半の映像とパフォーマンスの連なりから、光に包まれた近未来感ある4人の姿へ。前半のVJ中心の映像込みでMaison book girlの世界観を伝えるスタイルから、より彼女たちの声と体によるパフォーマンスを中心に伝えるスタイルに変わり、これから始まるツアーへの自信を見せつけるような後半のステージだ。

 そして終盤、疾走感のある『karma』でフロアを高めたあとにメンバーはふたたびステージから消える。終演と思わせて、ふたたび現れた4人は新衣装を纏い、弦楽器を取り入れた重厚な新曲『レインコートと首の無い鳥』を披露して本編を終えた。

 アンコールの声にこたえ、ふたたび舞台に現れたのはTシャツに着替えたメンバー。『snow irony』で観客から「オイ!オイオイ!」というレスポンスを求め、本編の緊張感が解けたかのような熱いステージングを見せる4人。あらためて観客にあいさつし、これからのツアーとワンマンへの意気込み、そしてニューシングル『elude』の発売を発表。拍手の中、さらにコショージメグミから「ひとつ皆さんに知っておいていただきたいことがあるんですが、2016年11月に徳間ジャパンさんからメジャーデビューさせていただいてたんですが、次のシングルは徳間ジャパンさんを離れまして、次はポニーキャニオンさんになりました!」とレコード会社移籍の報告。

 さらに「わたしたち素直になれないところあるじゃないですか(笑)。なのにこんなにたくさんの皆さんが来ていただけてることにありがたいと思っております」と涙まじりにMC。そして「このうれしい気持ちを忘れないように続けていきたい」と新曲『おかえりさよなら』。繰り返されるリリカルなピアノフレーズと4人のあたたかなボーカルが印象的な曲で、「Solitude HOTEL 4.9F」は幕を閉じた。

「5F」に上る前の様々な報告と決意が語られた「4.9F」。この2日後にはさいたまスーパーアリーナで行われた大型フェス「ビバラポップ!」に出演と、これまでと違ったステージに立つことも今後増えていくはず。これからツアー・ワンマンを重ねて彼女たちがどう成長するか、そしてその先にどんな新しい世界を見せてくれるか。6月23日tour final「Solitude HOTEL 5F」(日本青年館ホール)はその力強い一歩になる。

(取材・文/大坪ケムタ)