伊武雅刀
伊武雅刀

 ディーン・フジオカ(37)の主演ドラマ『モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-』(フジテレビ系)。緊迫感のある演出が話題の同作第4話で、寝たきりの老人を演じる俳優の伊武雅刀(69)が見せた表情に「すごい」「めちゃくちゃ怖い」と賞賛が集まっている。

 アレクサンドル・デュマによる『モンテ・クリスト伯』をベースにした同ドラマは、仲間にハメられたことで15年もの間、外国の牢獄に幽閉されていたディーン演じる漁師の柴門暖が、多額の資産を得て帰国後、“モンテ・クリスト・真海”と名前を変えて関係者たちに復讐していくという物語。

 第4話では、真海の復讐計画だけでなく、関係者たちの状況の変化も描かれた。暖に無実の罪を着せた張本人である警視庁の入間公平(高橋克典/53)は、娘の未蘭(岸井ゆきの/26)を政略結婚させようと企んでいた。

 伊武が演じるのは、公平の父で、脳梗塞で倒れて以降歩くこともしゃべることもできなくなった、世界的ファンドの元代表で30億円の資産を持つ入間貞吉役。公平は「思考能力があるのかどうかも疑問だ」と貞吉を下に見て、雑に報告をして貞吉の了承を得たことにし、結婚を進めていた。

 しかし、孫の未蘭を愛する貞吉は、弁護士を通し、未蘭が望まぬ結婚をした場合「遺産はすべて世界文化振興財団に寄付をする」と遺言を書き換えたことを伝える。手も口も動かせないことで、公平は「でっちあげだ! 父が遺言の変更などできるわけがない」と憤るが、弁護士は「きわめて明瞭な判断能力があります」と説明。

 貞吉はベッドに横たわったまま、視線で文字を入力する介護用タブレットを操作。家族が見守る中、「わたしの遺産か、未蘭の結婚か、どちらか選べ、こうへい」と機械の声を通して宣言し、首を動かさず、ジロリと公平に視線を送った。

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