オークスといえば中心に考えなくてはならないのが桜花賞組。別路線として忘れな草賞やフローラSもあるが、好走馬に占める桜花賞組の割合はかなり高い。桜花賞では、アーモンドアイが鮮烈な末脚を披露して快勝。上がり33秒2は上がり3Fで2位だったトーセンブレスより1秒も速い。レース後にすぐ、鞍上のC・ルメール騎手が「2400メートルも大丈夫」とコメントしたこともあり、すっかり二冠ムードだが、本当にそうなのか、というところが今年のポイントだろう。

■桜花賞1、2着のアーモンドアイとラッキーライラックは?

 アーモンドアイの父ロードカナロアは現3歳が初年度産駒のため、まだ種牡馬としての傾向は見えていない。同馬は短距離馬であったが、マイルG1も勝っているし、血統構成からも中距離まではこなしてもいい種牡馬だ。しかも、アーモンドアイは母がフサイチパンドラ。単純に考えて2000メートルもこなせそうに見える。ただ、アーモンドアイはマイルの差し馬としてのパフォーマンスが突出しているだけに、その専門家のようにも思える。

 また、血統を見るならば◎ラッキーライラックのほうが距離延長歓迎と言える背景がある。同馬に問題があるとしたら、▲アーモンドアイの脚質を意識しすぎて、その逆、先行にこだわる競馬をしてしまう可能性だろう。過去10年のオークスで4角5番手以内から勝ったのはソウルスターリングだけ。なまじ器用な馬だけに、前受けにこだわるとアーモンドアイ以外の差し馬にやられる可能性もある。

■G2フローラステークス馬サトノワルキューレにも警戒

 アーモンドアイが距離に泣き、ラッキーライラックが前に行き過ぎた場合に漁夫の利をさらう可能性があるのは○サトノワルキューレか。フローラSは2、3着に好位勢が粘るところを最後方から勝ち切った。その反動と短期間に2回目の関東遠征はやや気になるが、脚質で選ぶなら同馬だ。

 忘れな草賞勝ちの★オールフォーラヴも考えたが、こちらはある程度、好位にいってしまいそう。差し前提ならば○のほうだ。

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