菜々緒
菜々緒

 菜々緒(29)演じる“悪魔メイク”の主人公、椿眞子が“共亜火災”の社員たちをバッタバッタと首切りしていくドラマ『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(日本テレビ系)。5月12日に放送された第5話は、これまでとは違い、椿の本当の人間性がうかがえるような“ちょっといい話”だった。

 新入社員の南雲(前田航基/19)が、大沢社長(船越英一郎/57)にナイフで切りつけるという緊迫感のある状況で幕開けした第5話。駆けつけた椿による、南雲へのハイキックで大事には至らなかったが、事件は役員レベルで隠蔽することになった。椿の部下の斉藤(佐藤勝利/21)は、謹慎中の南雲に話を聞こうとするが、拒絶されてしまう。

 そんな中、椿は斉藤に「瀬登部長をリストラする理由を探れ」と業務命令を出す。斉藤は、審査部の縁の下の力持ちとして、休みなく働いてきた瀬登(小林隆/58)をリストラする理由が分からず、困惑するが、椿は瀬登を呼び出し、会社のために反社会組織と会っていたことを理由に退職を促した。

「自分には仕事しかないのに」と泣き崩れた瀬戸を心配し、後日、斉藤が会いに行くと、瀬戸はリストラ宣告した椿に感謝していた。実は、彼は多忙なあまり健康診断にすら行っておらず、リストラ後、病院に行くと、血圧が高く、仕事を続けていたら死んでいただろうと医者に言われていた。

 これまで同期の悪い噂を流す新入社員をクビにしたり、セクハラ上司にハイキックをしたりと、社内の悪人どもをこらしめてきた椿だったが、第5話は少し趣向が違った。表向きは瀬登部長の「法令違反」を理由としたが、実際は彼の体を思いやってのリストラ勧告だった。審査部で瀬登と談笑しながら就業状況をリサーチする様子も、いつもの鉄仮面とは違い、笑顔で声のトーンも柔らかかった。「椿っていい人では?」と感じた視聴者も多かったはず。

  1. 1
  2. 2