ワグネリアンは1番人気に支持された皐月賞で7着。これで評価も落ち気味だが、実力を出し切れていたかは疑問だ。未明からの雨の影響で馬場は稍重だったが、当時は発表以上に悪い馬場状態。レースも3頭がハイペースで飛ばす中、2番手グループに利がある展開になった。前日、あれほど決まっていた外差しが利かない中、3角10番手で大外回りだから余計に苦しくなった。

 皐月賞は調整面でも誤算があったか。テンションの高さに神経を使い、前2週は緩い仕上げ。1週前が6F87秒2なら、レース週も坂路ではなく同じCWで6F86秒0と軽かった。これが3~4角、そして直線での反応の鈍さにつながっていたフシがある。

 今回は攻めの姿勢だ。初時計が4月29日の坂路58秒3。皐月賞組では1番早い立ち上がりで以後、1週2本の調教。2週前追い切りの5月9日は3頭で併走追いも敢行。最先着の6Fは84秒0。上がりは3F37秒2-11秒6の速い時計だ。馬体も前走のダメージがまるでなく胸前、トモに丸みが加わる好ルックス。ボリューム感は前走の比ではない。大目標のダービーに向けてグンと体調を上げてきた。もちろん、陣営も認めるように東京コースはベストな舞台。息の長い、強靭な末脚で世代トップに立つ。

■皐月賞を回避したダノンプレミアムは?

 挫跖で皐月賞を回避したダノンプレミアムは初時計が4月29日の坂路で、2週前追い切りが併走相手を抜かさない調教。量的にも質的にも物足りなさが残る。距離対策への疑問も残り、今回は△評価。

 相手本線は毎日杯で強い勝ち方をしたブラストワンピース。これで3戦3勝。かなりの大物だ。▲はグレイル。6着だったが、皐月賞は今回に楽しみを持たせる末脚だった。同レース5着のキタノコマンドールもまだ上積みが見込め★に。あとジェネラーレウーノ、ゴーフォザサミット、エポカドーロが△。

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