家計に響く飲み方をしている人も、飲む回数や飲み方を変える必要があろう。「私も昔、25万円くらいの給料のときに20万円使ったりしていました。ヤバかったですな」(同)
“酒場代”がかさむのは、たんに飲酒欲求だけでなく、見知った人がいる酒場でおしゃべりしたいから。そうして酔い乱れる……。「つまり、寂しくて酒場に通っている。ひとり静かに飲めるかどうか、ここは大事かなと思います」(同)
■飲みたい酒は、うまい酒
独り酒をたしなむなら、酒で身を滅ぼすこともない。酒は、惰性でなく、自発的に「飲みたい」と思うときに飲むのがいいのだろう。「夜空にポッと月が浮かんでいれば、おお、一杯飲みたいねえ、となる。仕事がうまくいった晩はもちろん、イマイチだった夕べにもまた、それなりの感情が湧いてきて、やはり飲みたくなる。飲みたい酒は、うまい酒だ。険悪になったりしないもんですよ」(同)
一方、夏のビール商戦に大忙しのアサヒグループホールディングスは《お酒を楽しむコツ》として、推奨する飲み方を掲げている。
- ●談笑し楽しく飲むのが基本です
- ●食べながら適量範囲でゆっくりと
- ●強い酒は薄めて飲むのがオススメです
- ●やめようよ、きりなく長い飲み続け
- ●許さない 他人への無理強い・イッキ飲み
煎じ詰めれば、「適量のお酒を、ゆっくり楽しんで飲むことです」(同広報部)
注意したいのは、中高年。アルコール代謝能力は、年齢とともに低下するようだ。「これを自覚して、若い頃と同じ調子で飲まないことも大切です」(前同)
特に高齢者は、短期間でアルコール依存症になりやすい。肝臓などの検査を定期的に受けることも肝要だ。また、お酒には、それぞれの種類によって異なる特徴があるという。「ワインやウイスキーなどの香りには、リラックス効果があり、ビールの原料であるホップの香りには、気分を落ち着かせるなどのアロマ効果があります。日頃のストレスを解消するためにも、自分のペースで、ゆっくりとお酒を楽しむことが一番です」(同)