■強打者が多い西武の中でヒットとホームランを量産

 一方の山川は、打率.294(リーグ8位)、打点40(1位)、本塁打12(1位)と、目下、パ・リーグの二冠王。好調・西武の新4番打者として日々、注目が高まっている。その快進撃は昨年始まったものではあるが、今年は昨年以上のハイペースでヒットとホームランを量産している。沖縄県出身で、中学時代に元横浜(現DeNA)監督の大矢明彦氏(69)が名誉監督を務めていた「大矢ベースボールクラブ」で野球の基礎を教わったという山川は、甲子園出場経験はないものの、富士大学在籍時には1年生の春から4番を務め、2年生時に日米大学野球選手権の日本代表に選出。第1試合で満塁ホームランを放っている。

 松井裕樹(楽天)、大瀬良大地(広島)、小林誠司(巨人)らがドラフトにかかった13年、森友哉に次ぐドラフト2位で西武に指名され、そのまま入団。「2軍にいたとき、山川のホームランは外野フェンスをはるかに超え、球場の奥にある寮の窓ガラスを8日間に3枚も叩き割ったそうですから、パワーは当時から図抜けていたようです」(スポーツ紙デスク)

 だが、西武には中村、メヒア、森など、がっしり体型の強打者は多い。そのため、前出の大矢氏などは、「西武だとキャラがかぶるから心配した」という。「昨年までは確かにまだまだパンチ力だけでしたが、今年は“走者がいたら返し、いなければ飛ばす”と、細かく点を取ることを意識している。それが、単純計算で205打点ペースという驚異の得点力につながっています。完全に一皮むけましたね」(専門誌記者)

■昔の長嶋茂雄に似ている

 前出の黒江氏は、山川の打撃を次のように評する。「山川は、どんなボール球でも、自分のタイミングにさえ合えば無理やりヒットにしてしまうタイプ。昔の長嶋さんに似てるかもね。コースを外しても打ってくるから、ピッチャーにしてみれば、何をしてくるか分からない山川は怖いと思う。普通のバッターにはマネできないだろうな」

 それを可能にしているのは、今季の岡本同様、人並み外れた努力だという。「本拠地で試合をした日は、納得いかないことがあると、そのまま第二球場に直行。録画でスイングをチェックし、気が済むまでバットを振って修正するとか。この姿勢があれば、まだまだ伸びますね」(専門誌記者)

■日本代表・侍ジャパンの4番に

 研鑽を重ね、いよいよ花開いた両選手。近い将来、日本代表・侍ジャパンの4番に座る日も来るかも?「現在は、山川が2馬身リードというところですね。岡本はまだ伸びしろもありますが、まずは“生え抜き大砲”として巨人の4番を務めてからでしょう。いずれにせよ、この2人がジャパンのクリーンアップを張る姿は、ぜひ見てみたいです」(前同)

 なんとも頼もしい限りの若武者2人。世界に快音を響かせる日も近いはずだ。

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