井川遥
井川遥

 注目の俳優、中村倫也(31)のナヨナヨした正人の演技や、ヒロインの楡野鈴愛を演じる永野芽郁(18)のボディコン姿など、毎回話題の尽きないNHKの連続テレビ小説半分、青い。』。先日の放送では、ピンクハウスを着た才女キャラ、菱本若菜(井川遥/41)に注目が集まった。

 まずは5月19日の放送回を振り返ってみよう。秋風羽織(豊川悦司/56)の漫画のネームを、誤って捨ててしまい、オフィス・ティンカーベルを辞めさせられることになった鈴愛は、律(佐藤健/29)、正人と一緒にディスコへ行き、気を晴らした。翌日、鈴愛は秋風に恩返しをする計画を練る。菱本に、秋風の愛犬のアルバムを持ってきてほしいと頼み、恩返し作戦が始まった。鈴愛たちは、アシスタントのユーコ(清野菜名/23)、ボクテ(志尊淳/23)の協力も得て、愛犬たちの巨大パネルを秋風のもとに運ぶ。秋風は鈴愛の手紙を読んで心を動かされ……という展開だった。

 ヘッドライトをつけたり黄色いサングラスをかけたりと、この放送回は菱本のはじけっぷりがスゴかった。一つ一つの演技で、見るものをニヤケさせる、菱本のキャラクターは視聴者からも高評価で、ネットのトレンドワードでも「菱本さん」が上位に。脇役とは思えない存在感を放っている。

 菱本を見て思い出したのが、昨年の朝ドラ『ひよっこ』で寮の舎監役だった永井愛子(和久井映見/47)だ。突拍子もないことを突然言うなど、奇行が多いキャラながら、ヒロインのみね子(有村架純/25)の良き理解者として、ドラマを支えていた。今回の菱本も、燃えるゴミが処理されるまでの行程を語ってみせたり、鈴愛に彼氏がいるという疑惑が生まれると「岐阜の猿にまで先越されたのかと思って……」と思わずつぶやくなど、かなりの天然キャラ。ヒロインを優しく見守る役は、これまでも朝ドラに欠かせなかったが、そこに奇人キャラを持ってくるというのが、朝ドラの新潮流かもしれない。

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