■まだまだ成長し続ける女優・二階堂ふみ
また2016年には故大杉漣さんとの共演で注目された映画『蜜のあわれ』で、まさかの金魚役。こちらも肌があらわになるシーンと、彼女らしい天真爛漫な芝居が見る者をとりこにした。極めつきは、今年公開された『リバーズ・エッジ』だ。濃厚なベッドシーンを披露し、またも世の中をざわつかせていた。
そう、二階堂ふみは、とにかく全力投球、体当たりの演技ができる稀有な女優なのだ。天性の演技力に加えて、これまでの作品で培ってきた演技が、今回の『西郷どん』での、なんともいえない色香につながっているように思われる。演技の中で成長するとは女優ならではだが、二階堂はまだ23歳ということを考えればなんとも末恐ろしい。
来年は魔夜峰央原作のヒット漫画『翔んで埼玉』を実写化したコメディ映画に主演することが決まっている。漫画原作や小説原作の映画へ出演することも多い二階堂だが、今後は大胆シーンだけでなく、カメレオン女優ぶりにも注目したいところだ。色気だけでなく変幻自在の魅力も持つ二階堂だけに、これからの大河ドラマの演技にも期待したい。(半澤則吉)