人気を集めるスワーヴリチャードは、すこぶる体調がいい。短期放牧を挟んでリフレッシュ。調整も順調だ。4月29日の15-15で立ち上げ、5月2日、10日、16日とCWで6F追い。特に2週前追い切りは、併走馬を追走する形から6F80秒2-11秒8を楽にマークした。G1連勝が狙える仕上がりだ。

 ただし、問題にしたいのはマイルの距離だ。ダービー2着のあと、昨秋は前半スローの2500メートルを2度走り、今年2走した2000メートル戦も前半はスローな流れ。金鯱賞が3F38秒3なら、大阪杯は36秒5だ。安田記念はマイル戦らしく、前半ペースが速い。過去10年で33秒台が6度もあり、昨年も33秒9で流れた。スローペースに慣れきったスワーヴリチャードが、このペースに戸惑わないかだ。中間はゲート練習も取り入れているが、スタートのいい馬ではない。流れに乗り遅れると厳しくなる。今回は▲評価まで。

■スワーヴリチャードはマイル戦が不安で…

 ◎は末脚切れるサングレーザー。本格化に向かった昨年5月の京都戦から7戦中で6度が最速上がり。前走の読売マイラーズCも、4角9番手から末脚一閃。上がり3F33秒2で差し切った。勝ち時計も1分31秒3のレコードだ。前走後は例によって短期放牧に出たが、20日の初追い切りで坂路51秒4の自己ベストが出た。併走で遅れていた前走時を思うと、今回のほうがはるかにいい仕上がりだ。東京コースは初めてだが、コース替わりが特にマイナスになるタイプではない。

 ○は昨秋のマイル王、ペルシアンナイト。2000メートルもこなすが、ベストはマイル。前走後、さらに体調は上がっており、楽しみだ。★は同じハービンジャー産駒のヒーズインラブ。重賞初制覇のあと、ここに狙いを定めての調整だ。サトノアレス、そして、モズアスコットとリアルスティール、リスグラシューの矢作厩舎トリオ。ウエスタンエクスプレスにも△。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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