■中村雅俊の『真夏の果実』がSNSでも話題に!

 この回は、中村雅俊演じる仙吉が、戦時中を思い出しながらサザンオールスターズの『真夏の果実』を熱唱。SNS上でも「仙吉さんの歌と言葉に泣けた」「朝から中村雅俊ライブ!」と話題になった。トレンドワードのランキングでも上位に入り、長尺のギター弾き語りという大胆な演出が功を奏したようだ。

 中村雅俊といえば、俳優でも歌手でも成功を収めた大物。1970年代から現在に至るまで、カッコイイ男の代表として、長く芸能界に君臨している。74年の初主演作『われら青春!』(日本テレビ系)で、劇中歌『ふれあい』を歌い、これがミリオンヒット。その翌年には『俺たちの旅』のカースケ役も大当たりし、あっという間に国民的人気を手にした。以後も俳優として活躍し、近年は2012年、3か国共同製作の映画『終戦のエンペラー』や、今年公開された吉永小百合主演の『北の桜守』といった大作にも出演するなど、精力的に活動している

 中村は、『半分、青い。』でも67歳とは思えない若々しい演技で、新しいおじいちゃん像を作りだしている。元気に孫と語り合い、若者の文化も取り入れる。これは80年代当時のおじいちゃん像というよりは、現代のシニアを思わせる。バブル期を描くことでも話題の本作だが、人物描写はあえて当時のものにせず、むしろ今という時代に寄り添っているようだ。

 これまで大河ドラマには多数出演してきた中村だが、朝ドラは70歳を手前にして満を持しての初出演。これまでになかったおじいちゃんキャラが、ハマり役となりそうだ。今後もネットをざわつかせるおじいちゃんの姿を見せてほしい!(半澤則吉)

朝ドラ批評家半澤の朝ドラブログ
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※画像はNHK『半分、青い。』番組公式サイトより

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