田中将大
田中将大

 メジャーでの“夢の対決”がついに実現。結果は、先輩の圧勝に終わった。5月27日(日本時間28日)ニューヨークのヤンキースタジアムで行われたヤンキース対エンゼルス戦。ヤ軍・田中将大投手とエ軍・大谷翔平選手が投手対打者で初対決したのだ。4番・指名打者で先発した大谷は、第1打席で空振り三振。第2打席では四球を選んだものの、第3打席では再び空振り三振。「メジャー初対決は田中の完勝、大谷の完敗に終わりました。メジャーでの経験の差が、そのまま結果に表れたということですね」(スポーツ紙デスク)

 大谷は試合後、「際どいところにしっかり制球されていたので、なかなか打てなかったという感じでした」と、負けを認めならも、「全体的に見たら、変化球の割合が多いんじゃないかなと思う。良い悪いは別にして、そこが日本と少し違うのではないかなと思う」と、田中の投球の変化を冷静に分析するコメントを残している。評論家の福島良一氏が、こう分析する。「今回は田中に軍配が上がりましたが、大谷は今回、田中の球を冷静に見定めることができました。次回の対戦では、今回のようにはいかないと思います」

■登板回避はソーシア監督の戦略

 実は当初、2人の対決は投手対投手という形で実現するはずだったが、エ軍のソーシア監督が急きょ、大谷の登板を回避。「今シーズンのヤ軍対エ軍のカードはこれが最後となるため、2人の投手対決は来年まで持ち越されてしまうかもしれない。できれば今季中に見たかったんですが……」(前出のデスク)

 しかし前出の福島氏は、この登板回避はソーシア監督の“戦略”だと言う。「これは、完全にソーシア監督による“大谷隠し”です。同一のリーグに所属するヤ軍とエ軍は、プレーオフで対決する可能性がある。ここで手の内を見せる必要性はまったくない。プレーオフまで温存しておこうという作戦です」

 投手と打者が初対決する場合、圧倒的に投手のほうが有利だが、一度でも対決すると球筋や配球などを相手にさらすことになる。そのため、大谷という“切り札”を大事な一戦までとっておこうというのだ。そう考えると、プレーオフで2人の投手初対決が実現した場合、大谷のほうが有利になるはず。大谷自身が分析してみせたように、エ軍はこの試合で田中の投球を知ることができたうえに、今季の田中は登板した11試合で12被本塁打、防御率4.76と、決して褒められた数字ではない。今季の勝ち星が多いのは、好調な打線に助けられていると考えるべきだろう。「もしポストシーズンでの対決がなかった場合も、来年以降のシーズンで実現するだろう2人の初対決は、圧倒的に大谷が有利になると思います」(福島氏)

 両チームにはぜひ、プレーオフに進出してもらいたい。そして大谷が、強力ヤンキース打線をねじ伏せる姿を早く見たい!

あわせて読む:
・大谷翔平、投手と打者「どっちがスゴイ」?
・巨人人気にかげり!? 「好きなプロ野球チーム」ランキング第1位は?
・浜田雅功「おまえが偉いんちゃう」長嶋一茂に説教