■佐藤健と永野芽郁のコントラストが鮮明に

 ドラマ放送開始直後は、18歳の永野芽郁、29歳の佐藤健が同級生という設定に、否定的な声が上がっていたが、佐藤の爽やかな演技により、不自然さは見事に打ち消されていた。それでも東京編に入ると、律はキャラ変して大学1年生とは思えない貫禄が出てきて、もはや律の佐藤健化が止まらない状況だ。一方の鈴愛は、逆。子ども時代を演じた矢崎由紗(9)に寄せるかのように、永野は大胆で大きな芝居を続けている。

 もちろん子ども時代から、秀才の律と破天荒な鈴愛というキャラの違いはあったが、同じ日に生まれた二人は、どこか似た者同士として描かれてきた。しかし、それぞれの恋を経て、二人の織りなすコントラストがより鮮明になっていった。ヒロインの永野より、10歳年上の佐藤が律を演じる意味は、ここにきて、大きくなったように思える。イケメン人気俳優をなんとなく配したのではなく、鈴愛と律、二人の個性と関係性を際立たせるための、あえての年齢差キャスティングだったのではないだろうか。29歳で大学生を演じる佐藤の演技が『半分、青い。』を、より奥深い作品にしているのだ。今後、どんどんクールになっていくだろう律から、ますます目が離せない!(半澤則吉)

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