原辰徳ら大物OBが苦言! ここがヘンだよ「由伸巨人&金本阪神」の画像
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 開幕前の下馬評では今頃、広島と首位争いしているはず――? 伝統2球団の低迷理由は指揮官にあり!? 徹底追及リポート!

 6月12日、阪神タイガースの山脇光治スコアラーが仙台市内で盗撮容疑で逮捕された。翌13日には、読売巨人軍の篠原慎平投手が飲食店で服を全部脱ぎ、同席した河野元貴捕手が動画撮影、それをSNSに投稿したことで球団から謹慎処分に。球界を代表する両球団にあるまじき不祥事。あるスポーツ紙ベテラン記者は、「グラウンド内の“乱れ”の影響もあるんじゃないか」と言う。

 6月14日現在、巨人は借金2で首位・広島とのゲーム差5、阪神は借金2で広島とのゲーム差は5.5。この差が一向に詰まらない。古今東西、チームの成績不振は監督の責任。加えて、野球解説者の江本孟紀氏が、「高橋由伸監督も金本知憲監督も明らかに経験不足」と指摘するように、どうにもチグハグな迷采配、謎の選手起用が目立つのだ。

 まず巨人・由伸監督の迷走ぶりを象徴するのが、6月5~7日に行われた対楽天3連戦(東京ドーム)だ。5日の初戦。プロ未勝利の楽天・古川侑利投手に手こずり5回1失点、8奪三振の好投を許して主導権を奪われた。巨人は一時、1点差まで迫ったが、打線が好機を生かしきれず、敗退。前日までの悪い流れを断ち切れず3連敗となった。

 1点を争う試合を勝ちきれない巨人の惨状を見て、この試合の解説を務めた原辰徳前監督は、テレビ、そして紙面で由伸監督に対して次のようにコメント。〈高橋監督は流れが停滞したときこそ「リスクはベンチが取る」と腹を決めて、思い切った采配をしてほしい〉(スポーツ報知)

 この発言が紙面に載った翌6日の楽天との2回戦。1回裏に坂本勇人がヒットを打つと、由伸監督は2番の田中俊太にバントをさせランナーを二塁に送り、ゲレーロの2ランで先制点を取ることに成功した。だが、この試合をテレビで解説したOBの桑田真澄氏は、次のように発言。「これはあくまでも私の考えですが、相手の投手は“バントしてくれてありがとう”と考えているはずです」

 どういうことか。この日、楽天のマウンドを任されたのは、この試合がデビュー戦となるドラフト1位の近藤弘樹投手。ここはバントで送ってスコアリングポジションにランナーを送る“セオリー”を優先するよりも、ノーアウトのまま攻撃し続けたほうが相手の動揺を誘って、大量得点が取れる可能性があったと桑田氏は言うのだ。

 もちろん、結果的にはこの場面で2点取り、試合にも勝ったので必ずしも間違った采配とは言えないのだが、由伸采配はこういった場合、「無難な」選択をすることが多いという。だからこそ原前監督は、リスクを取れと喝を入れたのだ。

 さて、1勝1敗となって迎えた6月7日の楽天戦3戦目。巨人は2回、坂本の2点適時二塁打で先制したが、3回にウィーラーの5号満塁弾で逆転される。巨人は4回に阿部の3号ソロで1点を返し7回には陽岱鋼の一発で同点に追いつく。「実はこの試合、負け試合だと覚悟した巨人軍首脳陣は、敗戦処理投手として、いまだ調子の上がらない上原浩治投手を投げさせるべく準備させていました。ところが思わぬところで同点。こうなれば勝ちパターンのマシソンか澤村の出番のはず。なのに由伸監督は8回、そのまま上原をマウンドに送ったんです」(前出のベテラン記者)

 上原は先頭・茂木こそ遊ゴロに抑えたものの、次打者・藤田への2球目となる直球を右翼ポール際へ運ばれ、これが決勝弾となった。上原は「単に実力不足。向こうのエースから追いついたのに自分がやられて申し訳ない」と頭を下げたが、「明らかに首脳陣の判断ミス。采配や起用に、常に最善の手を打とうという必死の姿勢が足りない気がする」(ベテラン記者)と断ぜられるのだ。

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