■高橋由伸監督は腹をくくった

 OBを筆頭に、周囲から厳しい喝が飛ぶ両指揮官。なんとか、ここで踏ん張り、広島を猛追すべく立て直してほしいものだが、ここにきてわずかだが、明るい兆しが見え始めている。まず、巨人OBの野球解説者・黒江透修氏が言う。「6月10日の西武戦で、ここが勝負だと思った9回、岡本に代走を出し、5番の阿部慎之助にバントさせることによって勝利をもぎ取りましたね。ああいう思い切りが大事なんですよ」

 この前々日に最下位に落ちた巨人軍。由伸監督はどうやら、そこで腹をくくったようなのだ。江本氏も、「阿部にバントさせた一件は、由伸監督が“これからは、やりたいようにやっていく”と宣言したようにも見えました」と話す。開き直ると人間は強い。今後の巨人は、巻き返しが期待できそうだ。

 一方の阪神。こちらは打力さえ整えば、いつでも上位に行ける力がある。「阪神は先日、新外国人大砲が獲得間近と報じられました。WBCメキシコ代表でもある左打ちのスラッガー、ナバーロ。彼が主軸として活躍できれば、たちまち阪神の悩みは解決するはずです」(ベテラン記者)

 だが、江本氏は懐疑的。「あのロサリオを“いい選手”と言って獲得したような人たちが獲ってくるんですよ。そんな選手に期待なんてできませんよ」

 とにもかくにも、巨人と阪神が強くなければセ・リーグは盛り上がらない。批判は期待の裏返し。両指揮官には逆襲を期待したい!

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