■『探偵!ナイトスクープ』神回【感動編】「レイテ島からのハガキ」(2011年1月7日放送)
大阪府の65歳男性からの依頼は、「太平洋戦争時、昭和19年8月に召集され、レイテ島に出征し、自分が生まれたときには亡くなっていた父親は、そのとき母親が自分を身ごもっていたことを知っていたのかを、知りたい。5年前に他界した母親の遺品に、父からの手紙があり、“身重であるお前が”と読める箇所があるが、古く筆跡もすり減っているため確証が持てない」というもの。
担当は田村裕探偵。依頼者にハガキを見せてもらうが、確かに判読しづらい。そこで拡大コピーし、その字をなぞっていくが、分からず、次はIT系専門学校にてデジタル解析するが、やはり読めず。さらに古文書などを扱う奈良文化財研究所へ。専門処理を施したところ、研究所側が「ほぼすべて読めました」と報告してきた。きれいに浮かび上がった全文を依頼人が読むと、「身重」、さらに最も判読しづらかった最後の箇所に「妊娠の妻」の文字。依頼人はもちろん、研究所の協力者も涙。局長ほか、秘書や他探偵も涙した。
大根氏は、この回を、「自分でもどうかと思うくらい、嗚咽が出るほど涙腺が決壊した」と振り返る。「ナイトスクープの定番の一つに“感動路線”がありますが、その中でも秀逸です。文字が判読されゆく過程や、次々と登場するキャラクターたちの積み重ねは、構成力抜群。そして、いくらでも“泣き”に持っていけるのに、それでも“笑い”を足してくる番組スタッフの根性にも泣けましたね」(大根氏)
スタッフもさすが!