■石橋さんに認めていただいたというのが、本当に嬉しかったです

――ネタをされるときに苦労される点は?

藤:本番のときはお客さんがいるからいいんですけど、練習中は裸のおじさん2人だけでおなかをぶつけ合うんで、まぁ気持ち悪いんですよ……。

カ:裸芸なんで屋外では練習できず、カラオケで練習したりするんですけど、裸でおなかぶつけ合ってたら、ドア越しに見えた店員さんがハッとして動けなくなっていたこともありました(笑)。

――「細かすぎて~」にご出演された経緯は?

カ:2015年の正月に、笑福亭鶴瓶師匠がMCで、出演者が宴会芸を披露していく番組がありまして、そこでこのネタを初めて披露させていただいたんです。ところがその番組が、フジテレビの歴代正月番組の中で最低の視聴率だったみたいで、世間にはこのネタがまったく認知されなかったんです(笑)。

藤:ただ現場はすごく盛り上がっていて、たまたまそこのスタッフが「細かすぎて~」のスタッフと同じだったので、その段階で次の「細かすぎて~」の“内定”をいただいたようなカタチになりまして。

カ:というのも、「細かすぎて~」に出るには、多いときで8次審査まであるオーディションを通過しなきゃいけないんです。それが、このようなご縁で出演させて頂いたら、現場での盛り上がりもすごく良くて、結果的に優勝させていただけたんです。

――「細かすぎて~」の現場の様子はどんな感じでしたか?

カ:ネタが決まって、落とし穴に落ちて(注:このコーナーでは出場者がネタを終えると全員落とし穴に落ちるシステムになっていた)、舞台下にいる待機中の芸人たちのところに行ったら、皆が興奮気味に迎えてくれて、それで「あ、ホームラン打ったな!」っていう感触があって。

――とんねるずさんから直接声をかけていただいたりしたんですか?

カ:収録が終わったあと、石橋貴明さんがスタジオの出口のところに立っていらして、全出場者に言葉をかけてくださるんですよ。そんなことされたら惚れちゃいますよね(笑)。だって結構な時間なんですよ、50人ぐらい芸人がいますから。

藤:それこそオンエアされなかった芸人も含めて全員です。

カ:そこで石橋さんに拍手で迎えられながら「やったね~!」と大賛辞をいただいて、石橋さんに認めて頂いたというのが、本当に嬉しかったです。

――反響はどうでしたか?

藤:以前から相方のほうは別のユニットで「細かすぎて~」に出場していたので、コンビで初めて出たときにボクのほうは正直、「誰やねんコイツ?」っていう存在だったんです。ところが、これをきっかけに皆さんが声をかけてくださるようになって、それがすごく嬉しかったです。

カ:それと、日本全国から営業の依頼が来て、伺った先では僕らとの写真撮影に行列ができたりして。

藤:優勝してからしばらくたつんですが、いまだに『「細かすぎて~」で優勝した』と言うとワーッと盛り上がってくれるんですよね。

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