■ダークな徳川慶喜が物語を盛り上げる!

 しかし、慶喜の活躍はここにとどまることはないはず。というのもこれからますます、あのホラーな笑顔の慶喜が見られることは間違いないのだ。現在は吉之助VS久光という構図が色濃いが、ご承知のように慶喜は徳川幕府で最後の将軍となる人物。今後は、新政府の重鎮である吉之助と対立することになる。今後の二人の間に起きる、さまざまな葛藤や対立を予感させるあの笑顔は、今後のキーとなる場面だったといえるだろう。

 松田翔太は父の故・松田優作譲りの端正なマスクとスマートな演技に定評があるが、思い起こせば2007年のドラマ『LIAR GAME』(フジテレビ系)の秋山役で見せたダークな芝居も印象的だった。ウェットで重たいセリフ回しの秋山は、松田翔太のはまり役だったといえる。最近はauのCMなどで見せるコミカルな演技が注目を浴びているが、ブラック翔太の復活となれば、『西郷どん』はますます面白くなるはずだ。後半戦のラスボス、慶喜を演じる松田翔太がどう変貌するか、これからの見どころだろう。(半澤則吉)

あわせて読む:
・auのCM「三太郎シリーズの好きなキャラ」ランキング
・龍平、翔太以外も!「松田優作の子供たち」の才能が凄すぎる
・菅田将暉も「ママって呼んじゃう」、山田優の“あねさん”エピソード

  1. 1
  2. 2