■原作にない現代パートは蛇足ではない!?

 しかしこの現代パートは、本当に蛇足なのだろうか。原作者、こうの史代の代表作『夕凪の街、桜の国』(双葉社)もまた戦後の広島が舞台だが、そこに通じる現代も描かれ、物語が交錯していく作品だった。現代パートを足すというのは、この『夕凪の街、桜の国』にヒントを得ての演出かもしれないが、物語をさらに重厚にする効果が期待できる。

 また、重要キャラのリン役に、人気女優の二階堂ふみ(23)をキャスティングしていることも、注目ポイント。原作ではすず、周作に次ぐ大きな役どころなので、リンの存在がなんらかの形で現代の近江佳代につながるのでは? それとも違う誰かの子孫? いずれにせよ、ドラマでの新しい展開は、原作ファンとアニメファン、それぞれの関心を引くこと間違いなし。どちらのファンもいろいろな推理をしながら、ドラマ版をしっかり味わっていこうではないか。(半澤則吉)

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