■人生のパートナーは必要

久本 60歳になりましたけど、人生のパートナーが必要だなと思うことは増えてきましたね。母には、“結婚はしなくてもいい。ただし、彼氏は持ちなさいね”と言われてきたんです。じゃないと、心がギスギスするから。心の栄養ですね。今はね、ギャグでは「首が座ってればいい」って言っているんですが、やっぱり、穏やかで一緒にいて安心できるような、器のデカい大人が良いかなって。一緒に笑い合える人、お茶が飲める人がいいです。それと、私の仕事に対して、どうぞ自由にやってくださいって寛容に言ってくれる人。

――そうなると年齢的には同世代ですかね?

久本 ま、いって55から62~63ぐらいまでの間かな。今の時代、10歳ぐらいの差だったらキャパとして全然ありだと思うけど、でも50歳は超えててほしい。

――これでかなりの年下と結婚されたら――。

久本 笑っちゃうよね(笑)。でも、無理だと思う。体力的についていけない!

――言われたい口説き文句とかってありますか?

久本 考えたことないな~。でも、私みたいな仕事をやっていると「お前、一人でも生きていけるだろ」的に思っている人が多いので、「なんだかんだ言っても、俺がいないとダメでしょ」ってポロっという感じね。うん、コレがいいね。こう言われたら、ちょっと号泣するね。

――それって、働く女性共通の理想の言葉かもしれませんよね。

久本 そうだよね~。しかも、ちょっと上から目線のほうがいいね。年に関係なく。

――ちょっとS的な……。

久本 もちろん、苦手な人に言われたら「うるさいな、あなた!」って腹立つけどね(笑)。ちょっと良いなって思える人だったらね、上から目線だけど穏やかに優しくね。ちょっと諭すような感じで言ってくれたらね。良いよね。……って、(記者に向かって)こういう話、興味ないでしょ!?(笑)
 
――いえいえ、そんなことないですよ(汗)。

久本 私さ、さっきからそれ気になるんだよね~。(記者が着ているTシャツを指さしながら)そのTシャツに書かれている“非力”って文字が(笑)。

――へっ!?

久本 なんでそのTシャツ着て来ようと思ったの?(笑) そういう面白Tシャツ、他にも持っているでしょ? 以前、舞台やったときに裏方さんが毎回、そういう面白Tシャツ着てきてね、すごく癒されたんですよ。

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