■裏社会に新たなシノギの構造を提供

 芸能人と違法カジノと反社会組織。一般庶民にとってはどれもブラックボックスの中の世界と言えるが、実際、それらはどう関係するのか。反社会組織と芸能界が、興行と呼ばれた時代から深く共存していることは説明するまでもないが、芸能人と賭博はどう関係するのか。広域団体の2次組織幹部が証言する。「カジノを成功させるかどうかは、“上客”の確保にかかっている。その点、芸能人がいるとなれば、彼らが大好きな“ステータス”や“スゴい人脈”につながるから、良い客が来やすくなる一つのポイントになる。それに、“こんな芸能人が一緒に賭博をするなら、警察対策も万全なんだろう”と思わせられるしね」

 事実、「実際に表沙汰になった例は、一部スポーツ選手や売れない俳優だが、それ以外にも芸能人や有名人の上客はかなりいる」(前同)と言うのだ。

 一方、気になるのは芸能人側のメリットだ。「ケツ持ちとのつきあいや仕事の斡旋、企業人との交友から、ギャンブル好きまで、いろいろと利点がある。通常の裏社会の交際と変わらないよ」(同)

 では、今後設置されるカジノについてはどうだろう。この幹部は、こう話す。「カジノの参入企業は免許制にしてマル暴対策をするというけど、抜け道はいくらでもある(苦笑)。俺らより胴元の技術がある組織なんて日本にないし、参入企業だって、すべてがキレイなわけじゃないからね。今まで持っていた上客を紹介する、あるいは新たに上客を確保するという点において、俺らの上はいない」

 さらに、カジノ利権を原発にたとえ、「詳しくは言えないが、原発ってのはシノギと利権の裾野が大きい。周辺企業や関連事業だけで、複数の組織が食っていける」と説明する。「カジノも一緒。胴元関連だけでなく、金貸し、警備、飲食店、芸能人……。さらに、利用客を相手にした“いかさま”や、“騙し”なんかに手を染める組織も出てくるだろうね。関わろうと思えば、いくらでも関われるよ」(前同)

 そして、「合法カジノと違法カジノは別もの。完全に共存できる」(同)とまで言い切るのだ。カジノ法案を成立させて、政府は新たなシノギの構造を裏社会に提供することになるのかもしれない。

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