今週は、今夏2度目の欧州遠征です。まずはイギリスに飛んで、8月11日は、12名の世界トップジョッキーによって行われるチーム対抗戦「ドバイデューティーフリーシャーガーカップ」(アスコット競馬場)。この大会は3年ぶり、8度目の出場となりますが、世界選抜チームのキャプテンとして、チームの優勝はもちろん、最多ポイントを獲得した騎手に贈られる“シルバーサドル賞”を目指して目いっぱい頑張ります。

 さらに翌日、12日は、フランスのドーヴィル競馬場で、ジェニアルをパートナーに、G1「ジャクルマロワ賞」(芝1600メートル)に挑みます。ジェニアルは、日本では500万条件の馬でした。それが前走、7月22日に行われたG3「メシドール賞」(芝1600メートル)を勝ち、日本でも、“過去に例を見ない快挙だ!”として、大きく報道していただきました。でも、それは勝ったからこそ。G1レースに出走する馬の帯同馬としてではなく、500万条件の馬がヨーロッパの競馬に挑むのは、大きなリスクがありました。それでも、フランスのG1を3つ勝っている母、サラフィナの血にかけたい! と決断したキーファーズ松島正昭オーナーのためにも、勝ちたいと思っていたし、実際に勝って、喜んだ顔を見られたことは、僕にとっては何よりの勲章になりました。

 今度も同じです。これまで僕は、1994年にスキーパラダイス(5着)を皮切りに、今まで5度挑戦。まだ一度も勝っていませんが、98年にタイキシャトルが優勝したように、まったく手の届かないレースというわけではありません。しかも、この「ジャクルマロワ賞」と並び、フランスのマイル路線の最高峰と呼ばれる「ムーラン・ド・ロンシャン賞」を、スキーパラダイスで制したという実績とアドバンテージもあります。当然、今度は相手も、さらに強力になります。レース展開もタフになるでしょう。前走のように、スタートから、そのまま主導権を握れるとは限りません。

 でも、です。競馬は、最後の最後の瞬間まで何が起こるか分かりません。――無理やろう。最初から諦めたら、そこで終わりです。スタートからゴールまで直線だけの1600メートル。前走のように前半をリラックスして走れれば、勝機はどこかにあるはずです。

 この大いなる挑戦に、JRAもインターネット投票による馬券発売という形で応援してくれることになりました。また、このレースの模様は、テレビはグリーンチャンネルで、ラジオはラジオNIKKEI第1で、視聴することができるそうです。発走は、日本時間で、12日の23時50分(予定)。期待していてください。

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