暑いときにこそ食べたくなるのが、カラ~い食べ物。夏の猛暑でバテバテの体を、アツくリフレッシュさせてくれるのが、たまらない。
最近では、コンビニグルメにも辛い食べ物が続々と登場。特に今年の夏は、3大コンビニがどこも「激辛麺」をリリースしているのだ。そこで今回は、“激辛ジャッジ”でおなじみのコンビニフード評論家の上地シーブイエス氏に、各社自慢の3商品を食べ比べてもらい、そのうまさのほどを判定してもらった。
ファミリーマート『冷しピリ辛豚肉そば』
まずは、ファミリーマート『冷しピリ辛豚肉そば』(税込498円)から。定番の冷やしそばに、豚肉、タマネギ、揚げ玉をトッピング。夏らしい、さっぱり系の辛みそばだ。
「“ピリ辛”という商品名ですから、身構えて食べると思うのですが、一口食べてまず口に広がるのは、スープとお肉のちょっと甘めの味つけ。そこに、別添えのラー油が急襲してきて、とたんにピリ辛に! 太めのそばとちょうどよく合わさって、絶妙のピリ辛具合をかもし出すんですよ。この甘から辛への波状攻撃が、食べる人の満足感を著しく高めていってくれます。食欲がないときも、これならどんどん食べられるはずですし、夏バテの人でも2つはペロッといけちゃいますよ。トッピングがボリューミーなのも注目ですが、特にしゃきしゃきのネギの食感がアクセントになっていて、食べる楽しみを盛り立ててくれます!」(上地シーブイエス氏)
【採点】(★5が満点)
おいしさ:★★★★☆(4)
辛みの旨み:★★★☆☆(3)
辛みの強さ:★★☆☆☆(2)
ピリ辛ギャップ:★★★★★(5)
セブンイレブン『鬼旨辛担々麺』
続いては、セブンイレブンの『鬼旨辛担々麺』(税込480円)。“鬼”と銘打たれるだけあって、唐辛子をふんだんに使った辛さが売り。肉味噌、もやしの唐辛子油添え、赤タマネギ、水菜と具材も豪華だ。
「いや~、これはスゴイ! 行列店で出されてもおかしくないほどの超本格派です。スープは、別添えの山椒なしでも汗が吹き出るほどの激辛ぶり。もはやコンビニレベルを超えていますね。でもそれでいて、口から鼻に抜ける香ばしく誇り高いゴマの風味としっかりとした旨みを両立させている。山崎賢人くんが脱いだら筋肉バッキバキで、腹筋がシックスパックになっているくらいのクオリティと言っても過言ではない。これはコンビニ麺ではトップクラスでしょう。マジで近所のラーメン店がつぶれてもおかしくないレベルですよ(笑)」(上地シーブイエス氏)
【採点】(★5が満点)
おいしさ:★★★★★(5)
辛みの旨さ:★★★★★(5)
辛みの強さ:★★★★★(5)
近所の店潰れる度:★★★★★(5)
ローソン『こんにゃく麺の旨辛トマトスープ』
そして最後は、ローソンで発売中の『こんにゃく麺の旨辛トマトスープ』(税込399円)。唐辛子をきかせた中華スープとトマトをマッチング。そこに、こんにゃく麺を合わせた低カロリーメニューだ。
「スープを一口飲むと、唐辛子とトマトの風味が同時に口の中に一気に広がる。まったく異なる両者の“邂逅”は天の導きかと思わせます。そして、それを追いかけるように、後から辛みがジワジワと舌の上を占拠してくるんですね。この辛さは敵意ではなく、むしろ食べるあなたに心地よさすら与えてくれるはず。一方、麺に変なこんにゃく感がないのも◎。こんにゃく麺の概念をいい意味で覆します! そのうえ食べ応えがありますから、女性だったらこれだけでも満足できそうですし、男性ならスープ代わりとしてもオススメ。何より、1杯でたった100キロカロリーと“カロパ”(カロリーパフォーマンス)抜群なのがうれしいですね!」(上地シーブイエス氏)
【採点】(★5が満点)
おいしさ:★★★★☆(4)
辛みの旨さ:★★★★☆(4)
辛みの強さ:★★★★☆(4)
カロパ度:★★★★★(5)
コンビニ「激辛麺」対決、あえて順位をつければ、1位セブンイレブン『鬼旨辛担々麺』、2位ローソン『こんにゃく麺の旨辛トマトスープ』、3位ファミリーマート『冷しピリ辛豚肉そば』という結果となった。しかし、すべてを食べ終えた上地シーブイエス氏は、「どれもおいしくて、涙がこぼれそうなほど」と驚きを隠せないようだ。
「今回の3商品は、どれを食べてもハズレがありません。美味しさという観点からいえば、例年と比べても、今夏のコンビニ辛麺部門は圧倒的なクオリティですね。これから秋までには、麺に限らず、まだまだ辛い商品が出てくるでしょうから、期待が高まります!」
旨くて辛いニッポンの夏を、満喫したい。