高嶋政伸
高嶋政伸

 テレビ朝日のドラマ『ハゲタカ』が4話目を迎え新章に突入し、好調をキープしている。主役の鷲津政彦を演じる綾野剛(36)の演技もさることながら、脇を固める豪華キャストにも注目が集まっているようだ。まずは8月9日の放送を振り返ってみよう。

 鷲津が代表を務める「ホライズンジャパン・パートナーズ」は、国内有数の大手電機メーカー「あけぼの」の買収へと動いていた。そんな中、企業再生のスペシャリストとして活躍していた芝野健夫(渡部篤郎/50)が「あけぼの」再生担当執行役員として就任し、その存在感を示すことに。それを知った鷲津は買収を保留にするよう社員に命じる。一方、PCメーカー「ファインTD」社長の滝本誠一郎(高嶋政伸/51)も「あけぼの」買収に動き始め、芝野にTOB(株式公開買い付け)を行うと脅しをかける。その後、鷲津の耳にもその情報が入り……という展開だった。

 綾野剛に渡部篤郎ら、イケメンたちのしぶい演技合戦が今回も見どころだった。だがこの放送回で、最も存在感を放ったのは、「ファインTD」の社長を演じた高嶋政伸ではないだろうか。パソコンを凝視する、ただそれだけの演技でも迫力ある“悪いヤツ”感がものすごく出ていて、誰がどう見てもこのドラマの新しい“顔”になっていた。

 高嶋政伸といえば、以前は90年代に放送された人気ドラマ『HOTEL』のホテルマン、赤川一平がハマり役とされていた。「もうしわけありません!」という決めゼリフを覚えている人も多いだろう。これまでまじめな好青年役が多かったが近年は完全にキャラ変し、個性的な悪役がハマる俳優として映画にドラマに大活躍中なのだ。

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