薬物事件で有罪判決を受け、執行猶予中の清原和博の著書『告白』(文藝春秋)が10万部を突破し、話題になっている。
清原以外にも、薬物関連でお騒がせの著名人は後を絶たない。2018年だけでもヒップホップグループ「練マザファッカー」のラッパー、D.Oこと君塚慈容や、同じくラッパーのRITTOこと前原律仁、女子プロレスラーの浜田文子、『仮面ライダー』シリーズに出演した俳優の松尾敏伸、セクシー女優の麻生希などが逮捕されている。
また、3月に薬物で有罪判決を受けたばかりの浅野忠信の父親が、執行猶予中に再犯したほか、大竹まことの長女が薬物所持で逮捕されるなど、著名人の家族が手を出すケースも増えている。
なぜ薬物に溺れてしまう著名人が多いのか。薬物の使用や所持で逮捕された経験があり、通算12年にわたる服役生活を綴った『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)が話題の中野瑠美さんに聞いた。
「有名人は、有名だから目立つだけで、一般の人もクスリに溺れている人はいてますよ。私もそうでした」
中野さんが薬物に手を出したきっかけは、なんと失恋だったという。
「今思えば、アホですけどね。当時は真剣に悲しくてツラかったんです。あとは好奇心もありました。でも、いったん手を出したらズルズルと深みにはまってしまったんです」
心のスキマに忍びこむ、そこが薬物の怖いところだろう。確かに、清原も著書『告白』の中で、野球でのプレッシャーや挫折といった苦悩を抱えていたことをつづっていた。
「生きていれば悲しいことやツラいことがあるのは当たり前。耐えられずにクスリに走ってしまうのは、ちょっとしためぐりあわせかなと思います。誰にでもクスリに手を出してしまう危険性はありますよ。有名人も例外ではないと思います」
特に長期間の休みには、薬物の誘惑の危険が増えると中野さんは続ける。
「お盆や年末年始のお休みに始めるという人がけっこういてるんです。売人も何かとお金のかかる時期なので、この時期は便乗値上げをします。せやから夏と年末年始は品薄で、値段も高いですよ。ただ、私もそうでしたが、以前に比べれば、薬物を手にするハードルが低いし、罪悪感が薄い人が多い気がします。自分で気づいてキッパリやめるのは難しいですから、気軽に手を出すべきではありません」
歌手や俳優、司会者といった“大物芸能人”の中にも、薬物使用の噂が絶えない人物はいる。実際、そんな大物たちが逮捕されることはあるのだろうか?
「そういった大物芸能人の情報は、逮捕前に警察から流れることがあります。清原和博さんやASKAさんの逮捕のときも、警察から情報が出たと聞いています。でも現状では、警察からそういった話はないようなので、出ててもあくまで噂レベルでしょうね。ただ、あんまり有名でないタレント、あるいはその家族が逮捕されるのでは、という情報は耳にしていますよ」
とどまることを知らない芸能界の薬物汚染。次に名前が出るのは、はたしてーー?