第100回記念大会となった夏の甲子園。秋田・金足農業高の“カナノウ”旋風に日本中が沸いた。
「金足農は初戦で鹿児島実業に勝利すると、横浜、日大三といった優勝候補を次々と撃破。秋田県勢としては、実に103年ぶりとなる決勝進出を果たしました」(スポーツ紙記者)
この快挙に地元は歓喜に包まれた。金足農が準決勝で勝利を収めた瞬間、地元のテレビ局、秋田朝日放送のツイッターには、<あああ dふぁ>といった、興奮のあまり意味不明となった言葉が続出。
さらに、地元紙が号外を発行し、日航は決勝戦観戦のための「秋田→伊丹」臨時便の運航を決定するなど、大フィーバーとなったのだ。
決勝では、超強豪・大阪桐蔭に破れ、惜しくも準優勝に終わったが、金足農の健闘には称賛が殺到。金足農OBの大相撲・豪風は、偶然にも夏巡業で訪れていた秋田で母校の戦いを見守ったといい、「優勝こそできなかったですが、後輩たちがここまで秋田を盛り上げて、熱くしてくれたのは本当にうれしい。自分もモチベーションを上げてもらいました。心からお疲れさまでした、という気持ちです」と、本誌の突撃取材に活躍を称えるコメント。
また、秋田出身の女優・佐々木希も、自身のSNSで、<しったげ、かっこよがった!! まんず、ゆっくり、休んでけれな>とお国言葉でねぎらった。
これほどの熱狂を生んだのは、金足農が“オール秋田県民”の公立校だという側面が大きいようだ。
「高校野球の強豪校には、全国から有望選手が集まります。そんなエリートたちを、秋田っ子の“雑草軍団”が倒すんですから、たまりませんよね。しかも、どの試合も接戦で、土壇場での逆転劇も多かった。まさに雑草のような粘り強い戦いぶりには、秋田県民ならずとも、夢中にさせられました」(スポーツライター)
そんな泥臭いカナノウを象徴するのが、エースの吉田輝星(こうせい)投手だ。吉田は県大会1試合目から、甲子園決勝の6回に降板するまで、なんと一人で1517球を投げ抜いた。
「試合後、悔し涙を流す吉田選手を大阪桐蔭ナインがグルリと囲み、励ましていたんです。彼らも吉田選手のこれまでの頑張りを認めていたんでしょうね。本当にすがすがしい光景で、胸が熱くなりました」(前同)
さらに8月27日発売の『週刊大衆』では、金足農以外にも夏の甲子園を沸かせた「名選手&名試合」を振り返っている。