安倍晋三首相
安倍晋三首相

石破茂はもう終わった」 9月7日の自民党総裁選告示前から、永田町ではそんな話が飛び交っている。石破茂・元自民党幹事長は、3選を狙う安倍晋三首相の対抗馬として出馬を表明して以来、現政権を真っ向から批判し続けているが、「もりかけ問題での政権の不手際のみならず、“憲法改正より経済を立て直すべし”と、政策までも批判しています」(政治部記者)

 この主張に、石破氏を支持する竹下派の会長代行の吉田博美・自民党参院幹事長も絶句。安倍首相からかかってきた電話に、こう答えたという。「私も石破氏の出馬会見に頭に来ているんです。あれじゃ、首相に対する個人攻撃。石破氏には“反安倍を掲げて総裁選をやるなら支持できない”と言うつもり」

 尻尾を振ればエサもやるが、歯向かう者は徹底的に潰すといわれる安倍一派。「ここまで安倍政権に反旗を翻した以上、総裁選後は、石破氏はもちろん、石破派議員、支持者は完全に干されますね」(官邸筋)

 豪雨災害対策そっちのけで総裁選に注力した安倍首相。405票ある国会議員票の8割を、すでに安倍陣営が固めているといわれる。いくら石破氏が地方票に活路を見出したとしても、「玉砕」は必至なのだ。「総裁選に敗れたら、石破さんにはもう“次の目”はない。禅譲路線の岸田文雄政調会長か、世代交代を狙う小泉進次郎筆頭副幹事長のどちらかが次期総理。石破さんは、自民党内で干され続けた小池百合子東京都知事のように、地元の鳥取県知事になれれば御の字」(自民党関係者)

 しかし、石破氏はそんなことは百も承知。政界引退後も参院と竹下派に多大な影響力を持つ青木幹雄・元自民党参院議員会長も石破氏を徹底支持する構えだ。「安倍首相が3選を果たしても、来夏の参院選の結果次第で“安倍降ろし”が広がりかねない。というのも、前回の参院選で自公が勝ちすぎた分、その反動がありそうなんです」(消息筋)

 この機を逃すまいと、石破氏周辺は虎視眈々と“次の一手”を画策している。「青木氏は吉田氏に、“竹下派は石破でいけ!”と指令を出した張本人。参院に影響力を持つ青木氏の鶴の一声で、“石破一派の議員を干すなら、参院の所属議員を大挙離党させる”という脅しをチラつかせています」(ベテラン記者)

 脅しどころか、行動に移すのも時間の問題だという。「石破氏は青木氏の力を借り、反自民新党を結成するというシナリオを描いているともっぱらです」(前同)

 自民党分裂をはらむ総裁選の幕がいよいよ開く――。

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