いろいろな意味で、自由民主党の総裁選が話題です。そこで今回は、歴代総理大臣についての問題をお届けします。(文中敬称略 出題/小泉珍事郎)
【Q1】短命総理大臣が持つもう一つの記録は?
安倍政権もなかなかの長期政権ですが、上には上がいます(記録は2018年8月現在=以下同)。トップは明治・大正期の桂太郎で、断続的に3度政権を築いたその合計在任期間は、なんと2886日と8年近くに及びます。戦後最長は佐藤栄作で、2798日、つまり約7年8か月でした。
逆に、在任期間が最も短かったのが、ただ一人の皇族の総理大臣・東久邇宮稔彦王です。就任は1945年(昭和20年)8月17日と、まさに終戦直後の混乱期。GHQによる干渉への抵抗により、わずか54日間で内閣総辞職の道を選びます。東久邇宮稔彦王はまた、まったく別のことでも、歴代総理経験者のうちナンバ-ワンの記録保持者でもあります。さて、それは、どんなことでしょう?
- (1)最も長く生きた
- (2)最も背が高い
- (3)最も多くの子どもがいる
【Q2】首相をひとりも輩出していない大学は?
明治・大正期の総理大臣のほとんどは大学を出ていません。なぜなら、当時はまだ大学という制度そのものがなかったからです。
日本初の大卒総理は、1906年(明治39年)に就任した西園寺公望。ただし、卒業したのは、フランスのソルボンヌ大学でした。以降、最も多くの首相を輩出した大学は、やはり東京大学(前身の旧東京大学・帝国大学・東京帝国大学を含む)です。吉田茂、岸信介、佐藤栄作、福田赳夫、中曽根康弘、宮沢喜一、鳩山由紀夫ら計16名とダントツ。続くのが、早稲田大学の7名。面白いのは、石橋湛山を除き、竹下登、海部俊樹、小渕恵三、森喜朗、福田康夫、野田佳彦と6名が平成期の総理である点です(竹下の就任は昭和期)。3位は近衞文麿、池田勇人の京都大学(前身の京都帝国大学を含む)と、橋本龍太郎、小泉純一郎の慶應義塾大学、そして三木武夫、村山富市の明治大学で、それぞれ2名。これ以外は、安倍晋三が卒業した成蹊大学のように、輩出した総理大臣が1名という大学が、いくつかあります。
では、全国区の有名大学ながら、総理大臣を輩出していないのは次のどれ?
- (1)学習院大学
- (2)上智大学
- (3)立命館大学
【Q3】首相退任後に自民党を離脱したのは誰?
自由民主党は1955年(昭和30年)の結党以来、与党第一党である期間が圧倒的に長い政党であることは、ご存じの通りです。その長い歴史の中に、総理大臣退任後に離党し、その後も国会議員を続けた人物が3名います。一人は、1976年(昭和51年)、ロッキード事件後に無所属となった田中角栄です。また、中曽根康弘も1989年(平成元年)にリクルート事件に絡んで離党しています(のちに復党)。では、もう一人は次の誰でしょう?
- (1)岸信介
- (2)三木武夫
- (3)海部俊樹