永野芽郁
永野芽郁

 連続テレビ小説半分、青い。』(NHK)が9月29日、ついに終了。脚本家の北川悦吏子氏(56)がたびたびツイッターにあおりコメントを投稿するなど、SNSを巻き込んだドラマとしても話題になった。ヒロインの鈴愛(永野芽郁/19)の幼なじみ、律を佐藤健(29)が演じたほか、中村倫也(31)や間宮祥太朗(25)といったイケメン俳優が次々に登場したことでも注目された。とはいえ、MVPはやはり鈴愛を演じた永野芽郁だろう。ここでは最終回から、永野の演技を振り返ってみたい。

 2011年7月7日、岐阜のつくし食堂ではスパロウリズムが開発した扇風機のお披露目パーティが開かれようとしていた。そこに来たのが、高校時代に鈴愛とつきあいかけた新聞記者の小林(森優作/28)。鈴愛はその場で扇風機の名を「マザー」に変えると決意し、律もこれを快諾する。その後、涙のうちにお披露目会も終わり、律は誕生日のお祝いとして鈴愛にあるものを渡す……という展開だった。

 恋愛の神様といわれる北川悦吏子氏が今回、朝ドラで見せた仕掛けは、「ヒロインの幸せを最終回まで引っ張る」というものだった。すれ違いの連続だった鈴愛と律の恋に、世間の声は最後まで賛否両論だったが、ツイッターには「恋愛ドラマとしてマジで面白かった」という好意的な声も多かった。

 恋愛ものとしての側面も強かった本作で、見事な輝きを放ったのが主演の永野芽郁だろう。2016年の大河ドラマ真田丸』に出演するなど、彼女は本作出演前、すでに注目女優だった。期待はしていたものの、ここまで演技ができるとは正直、驚いた。

 何がスゴいって、彼女がだんだんかわいくなくなっていったことだ。永野芽郁は高校生から40歳までを演じたのだが、漫画家としての苦労が始まった頃からだろうか、少しずつかわいさが薄れていった。正直、直情的な性格やデリカシーのない鈴愛の言動に、見ていてイライラすることも多かった。

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