『池上彰スペシャル』は!? TV番組の「ヤラセ」事件簿の画像
『池上彰スペシャル』は!? TV番組の「ヤラセ」事件簿の画像

 2018年9月7日放送の『池上彰スペシャル 池上彰×子供×ニュース 痛快ギモンに大人も納得SP』(フジテレビ系)で、ゲスト出演した約70人の小中学生の子どもたちのうち、20人ほどが芸能事務所などに所属する“子役”だということが判明。同番組は、ゲスト出演の子どもたちが社会問題や国際情勢について疑問に感じていることを池上に質問するというスタンスだったのだが、子役が混じっていることでネット上ではいわゆる“やらせ”や“台本ありき”ではないのかと疑いを向ける声が相次いでいた。

 フジテレビは『池上彰スペシャル』について「台本に基づいて演じたということは一切ございません」と発表したが、テレビのバラエティ番組やドキュメンタリー番組で“ヤラセ”事件はときどき起こっており、そのたびに物議をかもしている。

 中でも有名なのは、1996年10月から2007年1月まで、11年余りに渡って続いた人気番組だった『発掘! あるある大辞典』シリーズ(フジテレビ系)のケースだろう。同番組は2007年1月放送の「食べてやせる!!!食材xの新事実」で、納豆を食べる実験で2週間後には体重が最高で3.4kg減った、などと紹介。反響はすさまじく、全国で納豆が売り切れになるほどだったが、やがて放送内容にねつ造があったことが発覚。これを皮切りに、これまでの他のテーマの放送回でも、ねつ造があったことが判明し、同番組は打ち切りとなった。長らく続いた人気番組だっただけに、裏切られた気持ちになった視聴者は大勢いたであろう。

 また、2011年から2013年に放送されていた『ほこ×たて』(フジテレビ系)も、“ヤラセ”発覚によって、放送打ち切りとなった番組だ。きっかけは、2013年10月放送の「スナイパー軍団vsラジコン軍団」という企画に出演したラジコンメーカーが、対決の結果にねつ造があったことを告発。フジテレビの社長が「番組を盛り上げるために勝負内容に『過度な演出』を行ってしまった」と謝罪し、番組は打ち切りになった。

 2014年から放送されている「水曜日のダウンタウン」(TBS系)も、“ヤラセ”が問題となったことがある。2015年1月28日放送の中で「ブックオフの福袋買うヤツどうかしてる説」として、ブックオフや100円ショップの福袋を紹介した際、番組は実際には完売した100円ショップの福袋を「売れなかった」と伝えてしまい、翌週2月4日の放送でお詫びと訂正を行った。さらに2月18日の放送では、「ブックオフの福袋買うヤツどうかしてる説」というタイトルをつけたことも、視聴者に誤解を与えかねなかったとして謝罪した。

 インターネット、SNSが普及した現代、バラエティー番組やドキュメンタリー番組における“ヤラセ”はかつてよりも発覚しやすくなっている。制作サイドは、過度な演出に頼らず、“ヤラセ”なしでの面白い番組作りを目指してほしいものだ。

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