手倉森誠氏
手倉森誠氏

 10月12日に対パナマ戦、16日に対ウルグアイ戦という親善試合2試合を控えるサッカー日本代表。ロシアW杯後、新たに就任した森保一監督率いるチームは、船出となった9月11日の対コスタリカ戦で、3-0と快勝。華々しいスタートを切った。

 日本代表を今後、ひとつ上のステージへ導いてくれることを期待したい森保監督の素顔を、ロシアW杯では西野朗代表監督の下で、森保氏とならんで代表コーチを務めた手倉森誠氏に聞いた。インタビュアーは、9月28日に新著『日本サッカー代表監督総論』(双葉社)を出版した、スポーツライターの戸塚啓氏。

――森保監督はどんな方でしょう?

「謙虚でいい人というけど、私はしたたかな面もあると思いますよ。勝負師としてのしたたかさです。それがあるのは間違いないです。私は彼が率いるサンフレッチェ広島と戦ったことがあるから分かる。私がベガルタ仙台の監督を務めていた2012年のシーズン、結局、最終的に、広島に優勝をさらわれたんですよ(手倉森氏が率いるベガルタ仙台は広島に勝ち点7届かず、2位でシーズンを終えた)。真面目に見えて、裏でしたたかですね」

――手倉森さんは、2008年、ベガルタ仙台で初めて監督になられましたね?

「そうです。ただ、私は、2004年から仙台にコーチとしていて、ズデンコ・ベルデニック監督、都並敏史監督、ジョエル・サンタナ監督、望月達也監督の下でやってきて、それぞれまったく異なる指導法や選手へのアプローチで、とても勉強になりました。ただ、当時、仙台は1年ごとに監督交代が行われていて、それはチーム強化としてはよくないことだと感じていました。今回、西野朗さんから森保監督へと、代表監督が日本人監督同士で引き継がれました。今後も、日本代表には継続的な強化を続けてほしいと思います」

――船出となったコスタリカ戦はどのように見られましたでしょうか?

「コスタリカ戦に召集された選手は、私が率いたリオ五輪の代表チームにいた選手が多くいたんですよ(DF室屋成、植田直通、MF遠藤航、中島翔哉、南野拓実、FW浅野拓磨)。仕掛けの部分、斜めのパスとか、ディアゴナルな動きなど、リオ五輪のときに練習したことがちゃんと残っているなと思いましたね。これからは、来年1月のアジアカップに向けて、ロシアW杯に出場した選手たちが多く代表に入ってくると思います。次に控える10月の2戦(パナマ戦、ウルグアイ戦)で、森保監督が新たな引き出しを見せてくれるか、楽しみです」

 ロシアW杯対ベルギー戦、2-0でリードした際に手倉森氏が感じたという“不気味な肌触り”のエピソードなど、躍進のW杯の裏側も綴られた戸塚氏の近著『日本サッカー代表監督総論』は絶賛発売中!

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