和田アキ子
和田アキ子

 3人に1人はがんにかかる時代。見事、生還を果たした有名人から、「生き抜く術とヒント」を学びたい。

 漫画家のさくらももこ氏、女優の樹木希林氏、そして格闘家の山本“KID”徳郁氏。今年、惜しくもがんで亡くなった方々だが、一方でステージがかなり進んだがんを克服して元気に活躍している有名人もいる。この分かれ道はいったい、どこにあったのか。

「一番は早期発見と適切な治療でしょう」 こう解説するのは、漢方薬を採用したがん治療を行う『銀座東京クリニック』の福田一典院長だ。

 日本初のミドル級世界王者となった竹原慎二氏(46)は、「医師の誤診で早期発見が遅れたばかりに膀胱がんがステージ4まで進んだ」と悔やむ。「4年ほど前、排尿の調子が悪くて知人の医師の診察を受けたところ、“大したことない”と言われましてね。その後も受診するたびに同じことを言われ続けて、1年間も放置してしまったんです」(前同)

 ところが、どうにも調子が悪いので別な病院で検査を受けると、膀胱を全摘出するしかないほど進行していた。「幸い抗がん剤が効き、今は再発もないんですが、悪い状態が続くときは早く別な医師に診てもらうほうがいいと思います」(同)

 喉頭がんで声帯を摘出をした音楽プロデューサーのつんく♂氏(49)は、「がん検診で要検査になったらすぐに再検査を受ける」ことをアドバイスしている。同じ喉頭がんになった落語家の林家木久扇氏(81)は、早期発見で声を失わずにすんだ。「師匠は“女房が変だと気づいて早期発見できたんだよ。持つべきものは愛する妻だよ”と、のろけているんですが、一番はかかりつけの病院で定期的に検診を受けたことだと思います」(寄席関係者)

 自分の体を用心深くチェックして、早めに専門病院に行く。これで救われたのが自由党共同代表の小沢一郎氏(76)だ。「28歳の頃、首の妙なしこりに気づいて近所の病院に行くと“心配ないでしょう”と言われたんですが、いつまでも治らないので大学病院を受診したところ、悪性の甲状腺がんだったそうです。“あれを見逃していたら大変だった”と、本人から聞いたことがあります」(全国紙政治部記者)

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