羽鳥慎一
羽鳥慎一

 熾烈な視聴率争いを続けている朝の情報番組。『スッキリ』(日本テレビ系)、『ビビット』(TBS系)、『とくダネ!』(フジテレビ系)、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)と、民放各局がしのぎを削っているが、ここに来て勝者と敗者がはっきりしてきたようだ。

「ズバリ、羽鳥慎一(47)の“一人勝ち”です」と語るのは、ある芸能記者だ。

「朝のテレビ番組は、習慣化して生活の一部になりますから、いったんこの番組と決めると、なかなか他の番組に浮気することは少ない。だから、視聴者とメインキャスターとの相性が非常に大事になるんですね。女性好感度の低い加藤浩次(49)、バラエティ色が抜けない国分太一(44)、なにかと説教くさい小倉智昭(71)と比べると、局アナ上がりの羽鳥慎一は一番クセがなく、誰でも見やすいのでしょう」(芸能記者)

 朝の情報番組のメイン視聴者は、もちろん主婦層。確かに誠実そうでユーモアもあり、加えてイケメンの羽鳥アナは、全世代の奥様方にウケがよいのもうなずける。

「アナウンサーですから情報をしっかり伝えてくれますし、くだけたネタのときは『ぐるぐるナインティナイン』や『人生が変わる1分間の深イイ話』(ともに日本テレビ系)で鍛えられた持ち前のトーク力で場を盛り上げる。暴れ馬のようなコメンテーターの長嶋一茂、テレ朝局員の玉川徹氏を自由にしゃべらせながら、締めるところは締める。まさに硬軟自在。現役アナの中で実力はナンバーワンでしょうね」(テレビ誌ライター)

 他の番組を見てみると、昨年『スッキリ』は鳴り物入りで水ト麻美アナ(31)を加入させたものの、効果は薄く、視聴率は相変わらずの低空飛行。世間で話題になるのは「天の声」ばかりだ。

 TOKIO国分太一が仕切る『ビビット』は、元TOKIO山口達也の不祥事により一時大きな注目を集めたが、やはり一過性。そして、今年放送5000回を突破した長寿番組『とくダネ!』も、すでに往年の力はなく、来年3月での打ち切りが確定的ともいわれている。

 やはりライバル番組に羽鳥慎一を上回る魅力は、今のところないようだ。

「『モーニングショー』は、芸能ネタや三面記事のような下世話ネタを扱う一方、原発問題やガン医療最前線といった硬派なネタも積極的に取り上げています。主婦層が羽鳥アナ目当てでチャンネルを合わせて、いつの間にか勉強できているというのも大きいのではないでしょうか。番組で得た知識を披露できますしね」(前同)

 テレ朝は、好調の『羽鳥慎一モーニングショー』で一日をスタートし、そのまま日中の視聴率を高くキープしているという。“視聴率三冠王”の日テレが、今もっとも恐れるのは、かつての日テレ社員・羽鳥慎一。なんとも皮肉な話だ。 

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