トイレの常識!?「便座離婚」を避ける方法の画像
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 便座を上げるだけでは不十分だった? 妻がイライラを溜め込まないように、トイレの常識をマスターしておきたい。

 熟年男性はご存じかどうか――最近、主婦のコミュニティサイトなどで「便座離婚」や「トイレ離婚」という言葉が飛び交っているという。たとえば、こんな書き込みだ。〈うちのダンナは何度言っても便座を上げっぱなしです。愛情を感じられず虚しくなります〉(広島の主婦・A子さん= 38)

 つまり、オシッコ後、便座を上げっぱなしにしているのは、次に使う妻への気遣いがないというわけだ。「そんなの、いちいちやってられっか」という熟年男性もいるだろうが、これはどうだろう。〈夫が出た後は滴が床に飛び散って、すごく汚い……。トイレ掃除をしながら、いっそのこと離婚したいと思うほどです〉

 これを投稿したB子さん(52・パート主婦)には直接その不満を聞いた。「便座を上げてオシッコしても、便器の掃除はしない。正直、私を家政婦か何かと勘違いしている夫と別居したいぐらいです」

 また、他の奥さま方にも夫のトイレに対する不満を聞いたのだが、出るわ出るわ。「大がこびりついたままにして出る。その後に入る気持ちは、もう最悪、最低です」(38)「トイレットペーパーを使いきっても、新しいのに替えない」(32)「布製の便座カバーまで濡れていることがあるんです。気づかずに座ったときは、本当に(夫の)頭を蹴りたくなります」(39)「夫はオシッコのときにトイレに鍵をかけないんです。中学生の娘が鉢合わせすることがあって……すごく嫌がっています」(43)

 トイレだけに(?)奥様たちの不満は溜まりに溜まっている。実は、このオジサン記者も、いくつか思い当たることがあった。まず、これらを改める必要がある。男性読者は「便座を上げないぐらいで離婚されてはたまらない」と思われるだろうが、その“慢心”が危ない。前出のB子さんが、こんな話を明かす。「実は、私の友達に“トイレ掃除をしているときに離婚を決意した”という人がいるんです。ある日、ダンナが汚したトイレを掃除してると、突然“もう、こんな人のためにトイレ掃除をするのは耐えられない”と思ったそうです。積もり積もったうっぷんがトイレ掃除で限界にきたんだろうけど、彼女の話は女の私には、よく分かりました」

 一方、賢い男(夫)は“トイレの恨み”を買わないよう、上手に対処している。NPO法人『日本トイレ研究会』が行ったネットアンケートでは、飛び散らないよう〈自宅で座って小をする〉という男性が43.7%。飛び散った場合は〈汚れをちゃんと掃除している〉人も67.4%いる。だが、一方で飛び散った滴を〈拭かない〉〈気にしたことがない〉という人もそれぞれ10%強いる。後者の男性は「離婚(される)予備軍」と覚悟したほうがいいだろう。

 日本トイレ研究会代表理事の加藤篤氏は、次のように解説する。「清潔で気持ちよいトイレは、スムーズな排泄に不可欠で、健康の礎(いしずえ)とも言えます。特に年配の既婚男性は奥さんや子どものためにも、もっと“トイレをきれいに使う”“次の人(妻)が気持ちよく使える”ことを心がけたほうがいいと思います」

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