――チャンスはある。

キングカメハメハ産駒のユーキャンスマイルとのコンビで、密かに狙っていた牡馬三冠の、最後の一冠・菊花賞でしたが、あと一歩届かず、3着に終わってしまいました。勝ったのは、C・ルメール騎乗のフィエールマン。そう、またしてもルメールです。府中牝馬S、秋華賞、富士S、菊花賞と続いた重賞の勝利騎手はすべてルメール、ルメール、ルメール、ルメール。「おめでとう!」という言葉をかけるのが嫌になるほど(苦笑)、ちょっと、やられすぎです。

――どうした日本人ジョッキー。

下を向いている場合じゃありません。ここは意地を見せなきゃいけないところです。もちろん、この僕も含めて。

 とはいえ、10番人気のユーキャンスマイルは、最後までよく頑張ってくれました。道中の折り合いもバッチリで、あそこで……とか、あのとき……とか思うシーンは一つもありませんでした。舞台がどこになるのかは分かりませんが、近い将来、きっと大きな勲章を手にするシーンがやって来るはずです。

■1日に3つのG1JBCに挑む!

 ここでひとまず、プラスもマイナスも同じ箱の中に放り込んで、一度気持ちをリセット。さあ、今週の競馬です! 例年通りなら今週は、秋のG1シリーズの谷間に当たりますが、今年は――地方競馬が創設したダート競馬の祭典、クラシック、スプリント、レディスクラシックという3つのG1JBCが京都競馬場で実施されます。

 それぞれにステップレースがあり、その頂点となるG1レースが、週に一つだけ行われるJRAの番組は、それはそれで意義もあり、面白さもあります。馬券の売り上げ的にも、トータルで見ると、プラスになるというJRAの考え方も分からなくはありません。でも、しかし。海外競馬のように、1日に複数のG1レースがあって、その日は、競馬場もお祭りのような華やかなムードに包まれるというのは、乗っている騎手にとっても、心が躍る充実した一日になります。

 この日、僕は、過去17回の歴史で、半分近い8度も勝たせてもらったJBCクラシックを、ゴールドアリュール産駒のクリソライトで。マイネルセレクトで優勝したJBCスプリントを、今年の上がり馬、マテラスカイで。2011年に始まり、まだ一度も勝ったことのないJBCレディスクラシックでは、昨年の2着馬、プリンシアコメータをパートナーに挑みます。

 レースが行われるのは、11月4日、日曜日。当日は記念入場券の発売や、大井競馬場でおなじみのファンファーレ隊の生演奏の他に、JBCクラシックを3連覇したあのヴァーミリアンが、北海道からやって来ます。今年は、いつものJRAでは味わえないお祭りを堪能してください。出走する全馬、すべての騎手が、京都競馬場で皆さんを待っています!

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