■中畑清は目の上のたんこぶ

 川相氏と同様に“GM就任”というハシゴを外され、宙に浮いてしまったのが中畑清氏(64)。「10月に入り、吉田輝星根尾昂をはじめ、ドラフト1位候補の資料を熱心に集めていたそうです。さらには自らの足で、精力的に情報収集に動いていたんだとか……」(スポーツ紙記者)

 すっかり“その気”だった中畑氏の今の心境は、察するにあまりある。「堀内恒雄監督時代に、助監督の就任要請を蹴って以来、中畑の巨人入閣の芽はなくなっていた。そこに、監督をも操るGMという要職での復帰話だから、当人の意気込みはかなりのものだったはず」(球界事情通)

 しかし原監督就任で、すべてが白紙に。どうやら原監督にとって、中畑氏の存在は“目の上のたんこぶ”だったようだ。「中畑は、言動や行動が何かと派手だし、GMに座れば、原以上に注目を集めるのは目に見えている。そのあたりも含め、原が年長者の中畑を扱いにくいと思うのは当然のこと。もっとも、それは原が中畑をあまり買っていないということでもあるんだけどね」(前同)

■元木大介が許せない清原和博

 そして、もう一人、原監督の人事に不満を持つといわれる人物がいる。巨人第64代4番打者・清原和博氏(51)だ。ただし、原監督と確執のあった川相氏らとは、少々事情は異なるようだ。「原さんは第一次政権時、“4番は彼しかいない”と清原を信頼。清原も“リーダーに一番ふさわしい人”と原さんを慕っていた。2人の関係は悪くありません」

 こう話すのは前出の番記者だ。では、なぜなのか。「ズバリ元木大介(46)の存在です。元木が今回1軍コーチになったことが、大きな禍根となってしまったようなんです」(番記者)

 現役時代、巨人に移籍した清原氏は、気の合う後輩を集めて“清原軍団”を結成。遊びはもちろん、チーム内にも影響力を持っていた。「軍団のナンバー2として、清原とベッタリだった元木ですが、現役引退後は“交流はまったくない”と公言し、無関係を強調していました。清原には現役時代から薬物疑惑がありましたから、“黒いウワサ”が自分にまで振りかからないようにしたんでしょうね」(同)

 16年に清原氏が薬物で逮捕された際も、元木氏は一切、口を開かなかった。「親密だった清原との関係を切ることで、元木はU-12日本代表の監督就任、そして巨人コーチ入閣まで果たした。しかし見方を変えれば、かわいがってくれた兄貴分を裏切り、自己保身に動いた結果とも言えるわけです。仁義に厚い清原にしてみれば、元木は許し難い存在のはず。その怒りが、元木を起用した原監督に向かっても不思議ではありません」(前出のデスク)

 原独裁に不満を持つ、巨人大物OBたちの“反原4人衆”。彼らが反旗を翻し“クーデター”を起こせば、さらに巨人は危機的な状況に向かってしまうだろう。

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