(イラスト/玉三郎)
(イラスト/玉三郎)

 私は32年間、パチンコ・スロットとつきあってきました。累計収支は……1年の勝ちを100万プラスとしても現在3200万プラス。実際には600万プラスなんていう年もありますので、ちょっと言えないぐらい勝っていることになります。

 そんな私にとって、今の「勝てなくなった」と言われるパチンコやスロットは、特に勝ちにくいと感じたこともなく、むしろ「台が甘くても台取りに苦労した昔より、今のほうが競争は楽だし、ごちそう度はやや落ちたけれどエサに困らない」みたいな印象です。

 たしかに一昔前と比べて近年のパチンコ(&スロット)は、勝ちにくくなりました。具体的には一昔前の勝ち方であった「攻略誌の立ち回り」が通用しなくなったわけです。

 そのくせ今のパチンコやスロットは、台についてかなり勉強しなければならず、難しい仕組みをやっと覚えたところで、たいがい負けてしまうのでは、パチンコをすることそのものが割に合わない行為ですよね。

 でも、じつは今のパチンコって、「一昔前の立ち回り」では、さっぱりダメなのに、もっとさかのぼった「ふた昔前」のシンプルな指南や格言なんかが、一周回って有効な部分も多々あるんですよ。

 このコーナーでは、そんな現代のパチンコ(スロット)で役立つと思った昔ながらの方策を現代にまじえながら紹介します。

 ところで、その「ふた昔前の勝ってる奴って、どんなだったっけ?」と思った方。私の言うふた昔前とは、すなわちパチプロ連中の打ち方です。近年の不景気によって、パチプロ連中は一掃され、いまの若い人にとっては存在も知らないレベル。となれば、連中の知識や立ち回りは、若者には実際に見たことがないためピンとこないですが、かつてを見てきた中高年以上の世代には、聞けばピンとくる。私たち中高年世代が有利になるわけですよ!

 かつて(私も含む)プロ連中がしのいできた、王道勝ちパターン&理論を現代のパチンコ事情と加味させた指南をします。1回目は「月」です。

■実戦指南「11月の指南」

 11月には毎年恒例、「全国パチンコ・パチスロファン感謝デー」があります。第28回目となる今回は、11月16日(金)、17日(土)、18日(日)の3日間、開催されますが、かつてはボッタクリが当たり前だった“ファン感”が、いまや1年で最も狙い目になっていると私は考えています。

 理由は、2015年に施行された「空チラシの自粛(実質禁止)」の通達があります。この御達しにより、通常営業を「さもイベントっぽく」見せかけてきた空チラシや店内ポスターが打てなくなりました。その影響で平常日の客が激減した店側は、来客を促す手段として既存のイベントを大事にせざるをえなくなり、結果、これまでガセ度の非常に高かった“ファン感”が、そこかしこの店で『アピール目的のタネありイベント』に昇格したわけです。

 実際、蓋を開けてみないと分からないですが、今年の“ファン感”が甘い営業になる可能性は50%ぐらい。けっこう高いと思いますよ。その際に狙い目となるのは、新基準の設定付きパチンコと、あとは大海物語4や、初代北斗無双などの大量に設置されている旧基準の人気機種です。スロットはミリオンゴッドと沖ドキ! そしてバジリスク絆が本線で、ジャグラーが抑えといったところ。

 かつては「くじ引きは当たらないし釘や設定は渋いし、行くのは避けるべき」といわれていた“ファン感”。今年は出張ってみる価値があるかも。

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