■糖尿病薬は十数年で大進歩

 読者の中には健診で血糖値が正常値より少し高い「境界型」や、これを超えた「糖尿病型」と診断された人もいるはず。こうした人は食事と運動を見直すことが第一だが、これでも血糖値が高止まりするときは薬が必要になる。実は、糖尿病薬はこの十数年で大進歩しているという。

 糖尿病薬は大きく3種類に分けられ、第一が血糖値を下げるホルモン(インスリン)の分泌を促す薬で、インスリン分泌不足を補う働きがある薬も含まれる。

 第二がインスリンを効きやすくする薬だ。糖尿病が進行すると、インスリンが分泌されて糖を絡め取っても細胞が受け入れない状態になる。これは、自分が出したインスリンの効きを良くする薬と言える。

 第三が糖の吸収や排泄を調節する薬で、この種類の薬は糖の吸収をゆっくりさせることで血糖急上昇を抑えたり、体に取り込んだ糖の尿中への排出を促すなどの働きをする。

 鈴木院長は、こうした最新治療薬を複合して糖尿病治療を行い、他の病院ではなかなか下がらなかった血糖値(ヘモグロビンA1c)も劇的に低下させている。「2つの糖尿病薬を組み合わせることで(SGLT2阻害剤とDPP4阻害剤など)、血糖値を改善させることも可能です。最新の薬剤をいかに効果的に組み合わせるかは、糖尿病専門医の腕だと思います」(鈴木院長)

 肥満も糖尿病を悪化させるが、鈴木院長は日本で初めて一般健康人の肥満と、糖尿病患者における肥満を区別して、痩せるホルモン(GLP1受容体作動薬)を使った肥満治療をスタートさせた。「国際的な糖尿病学会でも、肥満は疾患であり、治せる病気という認識になっています。今や薬で肥満の予防や改善もできる時代。これは糖尿病治療にとっても大切なことです」(鈴木院長)

 健診で血糖値が高いと指摘されたら、再検査を受けて自分がどんな状態にあるか確認する。境界型を含め糖尿病と判定されたらカロリーベースの食事療法と運動療法を心がけ、それでも高止まりするなら病院で、しっかり治療を受ける。これが将来の大きな病災を防ぐ確実な方法と言えそうだ。将来、泣くことがないように、しっかりと対応しましょう、血糖値赤点仲間の皆さん!

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