貴乃花
貴乃花

 相撲しか知らなかった男の前に現れた一人の女神。その励ます力は、土俵際にあった男の人生を、劇的に変えた!

「地獄に仏」とは、貴乃花(46)のためにある言葉かもしれない。明日をも知れぬ深い闇の中、現代の菩薩・石原さとみ(31)に救われたのだから……。

 両者の関係を語る前に、貴乃花が置かれている苦境を振り返っておこう。愛弟子・貴ノ岩暴行事件からの日本相撲協会との激しい対立抗争に敗れ、一門は解散。貴乃花自身は9月25日に引退届を提出し、協会から身を引いた。「部屋も消滅し、弟子は移籍。その喪失感は計り知れません」(夕刊紙記者)

 失ったのは部屋だけではない。協会からの年間約1200万円の給料と、約1600万円の力士育成費、部屋サポーターからの収入、タニマチからの支援、すべてがなくなったのだ。「貴乃花本人にも個人・企業の超一流の後援者がいて、年間数億円の収入があったはず。でも、後援者も続々と離れていったみたいね。5億円の自宅も2億円ローンが残っていると噂され、1億8000万円の根抵当権も設定されている。自宅を担保に金を借りているわけだ。月々の支払いだけで大変だよ」(事情通)

 まさに“金欠地獄”。貴乃花の苦悩はさぞ深い……と思われたが、実は意外な姿を見せていた。「10月29日放送の『しゃべくり007 10周年2時間SP』(日本テレビ系)に貴乃花が出演したんです。MCのくりぃむしちゅー・上田晋也をはじめ、“出てていいの?”と、出演者全員が度肝を抜かれていました」(テレビ誌記者)

 同番組で貴乃花は修羅と化し、協会への怒りをブチまけた――のかと思いきや、さにあらず。「見たことのない柔和な表情で、家族との思い出を語り、ハットやサングラスのコレクションを披露。きわめつけは、アノ人の話題でした」(前同)

 そのやりとりは、ネプチューン原田泰造の「テレビはご覧になる?」という問いかけから始まった。

貴乃花「見ないですね」 上田「映画はご覧になるとか、そういうのもない?」 貴乃花「ドラマとか映画とか、立て続けに見れるサイトがあるじゃないですか。huluとか。ああいうので見ますね」 上田「何をご覧に?」 貴乃花(ほぼ即答で)「あの、『校閲ガール』とか」 上田「意外だな!!」

 huluは、番組見放題の動画配信サービス。そして『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』は、16年に日本テレビ系で放送された石原さとみ主演のドラマ。さらに「他にハマったドラマは?」と問われた貴乃花は満面の笑顔で、「高嶺の花」と答えた。この『高嶺の花』も、今年、日テレ系で放送された石原主演のドラマ。つまり、貴乃花は石原さとみにどっぷりハマっているのだ。「ドラマを見ていた時期は、貴乃花本人が“外に記者がいらっしゃるから、ジーッとしているほうがいい”と語ったように、騒動の渦中。人生の土俵際で、貴乃花は一人、石原さとみをゾッコンで見つめていたわけです」(前出のテレビ誌記者)

 その心中に去来したものは何だったのか。

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