■放射線治療は重粒子治療の他、「IMRT」などの選択肢
また、Aさんは「放射線治療は何回も通わなくてはならない」と思って摘出手術を選んだのだが、これも一考の余地があったようだ。
前立腺がんの放射線治療は、重粒子治療の他に、患部だけに放射線を集中させる「IMRT」などの選択肢もある。
特に「小線源療法」は、米粒よりも小さな放射性同位元素入りカプセルを患部に埋め込み、内側から照射するため、より効果的な治療が可能になる。病期や病状によっては、放射線治療のほうが治癒率が高いケースもある。
■薬物療法はホルモン剤による内分泌療法
薬物療法による治療も前立腺がんの場合、一般的な抗がん剤ではなく、ホルモン剤による内分泌療法が使われることが多い。
前立腺がんは男性ホルモンが進行を早めるとされ、内分泌治療は、この男性ホルモンの働きを弱くする薬剤が使われる。抗がん剤より効果が高いとされるのだが、罹患率が皮膚がんに次いで2位の米国では、あまり人気がないという。
前立腺がんは、どんな病院で、どんな治療を選ぶか、自分の生活スタイルなどもしっかり考えて選択することが大切。“後悔なき治療”を受けてください!