貴乃花
貴乃花

 国民に愛された日本出身横綱を待つ第二の人生とは!? 恩師の夢をつなぐべく、角界改革に乗り出す!

 九州場所初日から4連敗し、5日目から途中休場した横綱・稀勢の里(32)。「秋場所で10勝し、復活の兆しを見せていただけに、今場所の成績こそ横綱としての寿命を占うカギといわれていました。残念ながら、引退は近いという結果になってしまいましたが……」(ベテランの相撲記者)

 稀勢の里は師匠の田子ノ浦親方に「このままでは終われない。チャンスをください」と現役続行を懇願。「九州場所での引退だけは避けたいということ。稀勢の里の地元は茨城です。やはり最後は、故郷のファンも大勢見に来る両国で終えたい。“現役引退するなら初場所で”というのが本音でしょう」(前同)

 新横綱として迎えた、2017年春場所での優勝以降、15日間出場したのは今年の秋場所のみ。「親方も本人も、今年に入ると引退を強く覚悟するようになったようです。親方になる準備も、水面下で着々と進めています」と言うのは後援会関係者。

「稀勢の里はもともと年寄株“荒磯”を取得していましたが、元前頭の玉飛鳥に、年寄株を貸していました。ところが玉飛鳥は今年4月20日に年寄株“熊ヶ谷”を取得し、名跡を変更。“荒磯”は再び稀勢の里の元に戻り、いつでも襲名できるようになっています」(前同)

 しかも、年寄株・荒磯に稀勢の里は並々ならぬ思い入れがあるという。「年寄株購入時には、稀勢の里の入門時の師匠である先々代の故・鳴戸親方が大変、尽力したそうです。ゆえに、稀勢の里にとって“荒磯”は形見同然なんです」(同)

 故・鳴戸親方といえば、角界一の“ガチンコ親方”と恐れられていた。「他の部屋の力士と仲良くならないよう、出稽古は禁止。場所中にふがいない相撲を取れば、ベテランだろうが、親方にボコボコにされたといいます。また、“巡業時に対戦相手と同じバスで移動するのはおかしい。見直すべき”と相撲協会に改革を迫り、主流派幹部からは目の敵にされていたそうです」(相撲ライター)

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