カルロス・ゴーン逮捕、日産自動車“リストラ”トラウマの悪夢の画像
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 日産のカルロス・ゴーン前会長の逮捕。世界に拡大したその波紋は、収束の気配がない。「ゴーン容疑者は、自らの報酬約50億円を過少申告した容疑で、逮捕されました。他にも、会社の資金を自身の住宅や生活に私的に流用した疑惑が次々浮上し、日仏政府がコメントするなど国際問題になっています」(全国紙記者)

 ゴーン容疑者は、1999年、経営不振の日産に乗り込むと、その剛腕を振るってV字回復を達成したが、「奇跡の再建と表裏一体なのが大規模なコストカット。2万1000人の人員削減と5工場の閉鎖を強行したんです」(前同)

 そのトラウマは根深いようで、神奈川県にある同社の追浜工場で働く人に話を聞くと、「こうした問題が起きると、工場にしわ寄せが来る」と不安の声があがったのだ。「イメージ悪化や、資本提携するルノーとの軋轢による販売縮小などで、日産の売上低迷が懸念されています。そうなると、かつてのコストカットを彷彿とさせるリストラが再発する可能性があります。ただでさえ、日産系部品企業の大半が、今年上半期は赤字でしたからね」(経済誌記者)

 日産による、第2のリストラの危機。ゴーン・ショックとも言うべき、その最大激震地はどこなのか。現在、日産は、いわき、栃木、横浜、湘南、追浜、福岡の国内6か所に工場を展開しているが、「追浜工場は日産の中でも工場の自動化を進めている場所で、扱っているのが将来性ある電気自動車ですから、最も安全地帯と言えるかもしれません。同じく自動化が進んでいる福島・いわき工場も、影響は少なそう。東日本大震災で壊滅的被害を受けた工場に、30億円以上を投入して復旧させた経緯もありますから」(業界関係者)

 さらに、福岡県にある九州工場は、「今夏に発覚した燃費・排ガス不正問題で、日産の6工場で唯一、不正がなかった。背景に専門性の高さがあり、ここを切るいわれはない。大分県などで投資・取引を拡大していて、むしろ、この流れが続くのでは……」(同)といわれる。

 逆に、手をつけやすいのが栃木工場ではないかと推測される。「日産で最大の従業員数を抱えていますからね。それに、栃木ではスポーツカーを製造していますが、ここを日産上層部がどう捉えるかにもよります」(同)

 また、湘南工場も立場は厳しく、「14年に九州工場へ生産部門を移管し、規模を縮小させていました。完全撤退も噂されています」(同)

 そして、ディーゼル自動車関連は、さらに環境が厳しくなりそうだという。「英国のディーゼル工場で数百人のリストラがあったばかり。世界的に需要が縮小し、好転する見通しもありません。現在、横浜工場で直列4気筒ディーゼルを製造してますが……」(同)

 悪夢の再来はあるのか、見守っていきたい。

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