福澤朗
福澤朗

 日曜劇場『下町ロケット』は、早くも今週の放送で第9話となる。視聴率も好調で、主演の阿部寛(54)はじめ、実力派俳優たちが「ものづくり」に向き合う姿は視聴者から共感を得ているようだ。竹内涼真(25)など人気俳優も出演しているが、脇役の注目度もアップ中。前回の放送では、あのキャラクターが話題になった。まずは前回、12月2日放送の内容を振り返ろう。

 重田(古舘伊知郎/63)が社長を務める「ダイダロス」と伊丹(尾上菊之助/41)の会社「ギアゴースト」が下町トラクター、ダーウィンを発表。さらに週刊誌に「帝国重工」の暴露記事が載ってしまい、的場(神田正輝/67)は帝国重工次期社長の座から失脚する。その後、佃(阿部寛)は帝国重工が開発したトラクター、アルファ1がアグリジャパンという大きなイベントに出展されることを知る。しかしこのアルファ1は財前(吉川晃司/53)が描いていたプロジェクト内容を、奥沢(福澤朗/55)が改ざんした別物。そんなアルファ1とダーウィンが、アグリジャパンで直接対決することになり……という展開だった。

 ここ最近、明らかに存在感を増しているのが、フリーアナウンサーの福澤朗だ。放送直後にはSNS上で「福澤さんに吹いたわ」「福澤朗の顔よかったわw」といった好意的なコメントがあふれていた。福澤が演じる帝国重工の奥沢だが、これが見事なまでの悪いヤツ。次期社長候補である的場の腰ぎんちゃくとしてヘコヘコしながらも、佃らには狡猾かつ威圧的な態度で迫る。毎度、顔がアップで映され、顔芸ともいえるさまざまな表情を披露。大げさな演技も、福澤朗本人の味が出ていて実に面白い。

 福澤朗といえば、ご存知の通りもともと日本テレビのアナウンサー。1988年に入社すると、『ズームイン!!朝!』など日本テレビの看板番組で司会を歴任し、05年にフリーアナウンサーになった。なによりスゴいのは福澤の仕事の幅広さだ。16年からテレビ東京の長寿番組『開運! なんでも鑑定団』の司会を務めるなど本業のMC業も順調だが、これに加えて最近は役者仕事も増えている。『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)で悪役を演じて注目を集めると、この春に放送された日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)にゲスト出演をするなど、民放各局から次々に声がかかっているのだ。

 福澤朗は学生時代、多くの有名俳優を輩出している演劇集団「円」に研究生としていた経験もあるそうで、演技はもともと得意。これまで培ってきたアクが強い福澤本人のイメージと、かつて磨いた演技力が見事に合わさり、役者としても成功しそうな匂いがプンプンする。民放ドラマの超人気枠、日曜劇場に今年だけで2回も登場しているが、これは俳優として認められた証といえるだろう。今後の活躍次第では、今回の『下町ロケット』で最もブレイクした俳優になるかもしれない。(ドラマライター・半澤則吉)

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