鈴木亮平
鈴木亮平

 今年も12月に入り、残すところあとわずか。そうなるとNHKの大河ドラマも、終わりに近づいてきたこととなる。今年の『西郷どん』は、鈴木亮平(35)や瑛太(35)らが明治維新の偉人たちを演じて注目されたが、いよいよ最終盤。ここでは12月2日の放送を振り返り、最終回直前だからこそのおすすめの楽しみ方を教えよう!

 西郷隆盛(鈴木亮平)が創設した私学校も軌道にのり、たくさんの若者が集うようになった。しかしその後、廃刀令が発せられるなど、士族たちはさらに政府に対する不満を募らせることとなる。そんな折、大久保利通(瑛太)ら明治政府がさらに力を増し、薩摩に密偵を送ることを決定。密偵の存在を知った私学校の若者たちは軍の武器庫を襲ったが、西郷はこれに怒り、自身たちが国賊となってしまったと嘆く。この事件の引き金となったのが、「ボウズヲシサツセヨ」という西郷の暗殺をほのめかす電信だった……。

 この回で鍵になったのは大久保利通の電信だ。「ボウズヲシサツセヨ」の「シサツ」が「視察」、「刺殺」2つの意味に読めることから、今も歴史ファンが議論するミステリアスな電信として知られている。これに対し、西郷隆盛を演じている鈴木亮平が興味深いコメントを、12月3日の自身ブログに寄せていた。

「ただの視察であったのに拷問で嘘の自供を強いられたのか、本当に刺殺だったのか、それともどちらとも取れるように送った政府の罠か。『西郷どん』としての答えは皆で表現したつもりですが、同時にあの瞬間を生きてみて気が付きました。それは『どちらでも一緒だ』ということ。すでに反乱の火蓋を切ってしまった若者たち。吉之助に残された選択肢は、『彼らを見殺しにするか否か』しかありませんでした」(鈴木亮平のオフィシャルブログ「Neutural」より一部抜粋)

 まさに役になりきっている鈴木だからこその言葉に、読んでいてグッとくる。1年間も西郷隆盛を演じている鈴木自身のブログなので、説得力も十分だ。そう感じてブログをさらにチェックしてみたところ、あらためて鈴木亮平の役者としてのすごさを思い知らされた。

  1. 1
  2. 2