■黒酢やカツオも体にいい

「薩摩の郷土料理といえば、黒酢もいいですね。クエン酸が豊富で血流を良くしてくれます。必須アミノ酸が豊富に含まれており、抗酸化成分が多いので老化を防いでもくれます」(前同)

 鹿児島産の黒酢は、江戸時代後期、1800年頃から作られていた。「天保4年、当時、莫大な借金を抱えていた薩摩藩の家老・調所広郷が財政改革を行った際、黒酢は“商品作物”として藩の財政を救ったともいわれています」(歴史研究家)

 さらに、鹿児島ではカツオがよく獲れる。和食にとって欠かせないカツオ節の生産量は、鹿児島が全国1位なのだ。「カツオにはトリプトファンという必須アミノ酸が豊富に含まれています。このトリプトファンは別名“幸せホルモン”とも言われ、気分を安定させるセロトニンという脳内物質を増やしてくれます」(永山氏)

 しかし、食べ過ぎはよくない。実は西郷どんも、その晩年には、現代人と同じ悩みがあったようだ。「糖尿病ですよ。幕末、駆けずり回っていた時代は消費エネルギーが多く、問題はありませんでした。ところが明治維新後、官僚になってからの西郷さんは優に100キロオーバーの体重になっていたはずです。西郷さんの肥満を心配した明治天皇は、お雇い外国人医師・ホフマン博士に診療させています。西郷さんが友人に送った手紙によれば、今で言う糖質ダイエットをしていたことが分かります」(前同)

 上野の銅像が連れている犬は猟犬で、ダイエットのためにウサギ狩りに励んでいたという西郷だが、実は、糖質制限を日本で初めて実践した人だというのだ。維新の英雄も、ついつい食べ過ぎてしまう煩悩の人だったのかもしれない。

 鈴木亮平が演じる『西郷どん』は最終回に城山で自害するはずだが、その一方、政府軍の包囲網を破って脱出し、シベリアに潜伏していたという噂が死後も流れ続けたという。不死伝説さえ残した西郷どんの愛した鹿児島の絶倫食、ぜひ一度お試しあれ。

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