井川遥
井川遥

「角ハイが飲めなくなるかもしれません……」と憂いの表情を浮かべるのはグルメ誌ライターだ。

 “角ハイ”とはウイスキー『サントリー角瓶』をソーダで割ったハイボールの略称。角瓶は、女優の井川遥(42)をイメージキャラクターに起用した「ウイスキーはお好きでしょ?」のCMで人気に火がつき、洋酒ブームを牽引してきたサントリーの主力商品で、山崎と白州蒸留所のバーボン樽原酒を配合した大衆向けのウイスキーだ。その「角瓶」がなくなる可能性があるという情報が編集部に舞い込んできたのだ。

「井川遥のCMと、ニッカウヰスキーの創業者をモデルにした2014年下半期のNHK朝ドラ『マッサン』のヒットで、ハイボールの大ブームが起きたんです。以来、角ハイも国民的な定番となったため、『角瓶』の原酒が底をついてしまったんです」(前出のグルメ誌ライター)

 その予兆は少なからずあった。他メーカーでも、キリンビールは11月28日に、原酒不足を理由に高級ウイスキー『富士山麓 樽熟(たるじゅく)原酒50度』の販売終了を発表。サントリーも高級ウイスキーに関しては、2018年6月に『白洲12年』を、9月に『響17年』の販売を休止している。

「日本製ウイスキーは国内だけでなく、世界に輸出されています。国際的評価の上昇が、国産原酒不足という事態をもたらしているという側面もあるようです。角瓶の販売停止の情報が本当なら、この原酒不足の波が、高級ウイスキーだけではなく大衆ブランドにまで及んで来たということになります」(前同)

 はたして、角瓶は大丈夫なのか。本サイトはサントリーホールディングス広報部を直撃してみた。

――原酒不足で「サントリー角瓶」がなくなるという情報を入手したのですが、事実でしょうか?

 広報部から返ってきた回答は次の通り。

「ウイスキーという製品の特性上、供給数量に限りがあるのは事実ですが、現時点で販売終了する予定はありません」

 つまり「不足する可能性はあるが、今すぐなくなるという状況ではない」という回答だ。

「気になるのは、“現時点で”という限定的な単語が入っていることです。ブレンドウイスキーに使う原酒は、蒸留した後に樽の中で数年間じっくり寝かせる必要があります。その寝かせ具合によって、多彩な味わいの原酒ができあがるのですが、原酒がなくなったからといってすぐに製造できるものではないんです。角瓶を使う角ハイは、大衆向けの居酒屋であればどこにでもあるようなメニューです。安価でしかもうまい。“販売終了する予定はありません”という言葉を信じたいところですね」(同)

 サントリーの創業者である鳥井信治郎氏が「スコッチに負けない日本のウイスキー」を目指し完成させた「角瓶」。いつまでも、われわれの喉をうるおしてほしいところだが……。

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