貴乃花
貴乃花

 付け人への暴行の責任を取り、12月7日に角界を引退した元平幕の貴ノ岩(28)。元横綱・日馬富士による傷害事件の被害者でありながら、自らも加害者となり、皮肉な結末を迎えた。「相撲を続けたい気持ちはありますが、引退して責任を取る気持ちが強かった」

 同日の引退会見では、こう心境を吐露した貴ノ岩だが、「会見でのコメントに、不可解な点がある」と言うのはベテラン相撲記者。「これまでお世話になった人の名前を一人一人挙げて、感謝の言葉を述べた貴ノ岩でしたが、なぜか元師匠の貴乃花親方の名前は出しませんでした。本来であれば、真っ先に口に出すはずですが……」(前同)

 これに、「今回の暴行引退は元師匠への意趣返しですよ」と言うのは、貴ノ岩の後援会関係者。続けて、「貴ノ岩は、昨年起きた日馬富士からの暴行事件を本当は大ごとにしたくなかったんです。ゆえに、貴乃花親方には黙って、翌日も朝稽古に出ましたが、異変を察知されて頭部のケガがバレてしまった。それを貴乃花親方が警察沙汰にし、傷害事件にまで発展してしまいました」

 貴乃花親方は、当然のことをしたように思えるが、「協会の理事長選も控えていた時期でしたから、貴ノ岩にとってみれば、貴乃花親方に政治利用されたと感じたようです。日馬富士との一件により、母国モンゴルで自身に対する大バッシングが起き、家族にまで批判の矛先が向いてしまった。“自分と家族をメチャクチャにしやがって”と恨みに思うところもあったようです」(同)

 さらには、貴乃花親方の突然の廃業。「立て続けの騒動にブチ切れ、貴乃花へのあてつけ、“クーデター”のように、暴行、引退の道を選んだともいわれています」(同)

 一方の貴乃花は、12月10日にテレビ朝日の取材に応じ、貴ノ岩の暴行について「あるまじき行為ですね、言語道断」と述べたうえ、「10年はダメ。一切、会いません」と絶縁宣言。だが、この状況をむしろ「好機なのでは」と語るのは、ある協会関係者。「日馬富士に貴ノ岩と、暴行事件の関係者が全員、角界を去り、リセットボタンが押された状態です。貴乃花は協会を退職しましたが、“全国で、ちびっこ相撲ツアーをしたい”と語るなど、相撲への未練はたっぷり。ただ、有望力士を発掘しても、いずれは相撲部屋に所属させねばならず、協会との連携が必要になります。協会内には若手の親方中心に貴乃花待望論もありますし、相撲人気を考えれば必要な人材。結局、双方とも相手が必要なわけですから、八角理事長体制が終われば、貴乃花の協会復帰もあると期待する声も上がっています」

 災い転じて“復”となる!?

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