何はさておき……皆さん、ありがとうございました!

――いきなり、なんだ? 首をひねっている読者の方もいると思いますが、真っ先にお礼を言いたくて、こんな書き出しになってしまいました。

――だから、なんのこと? そうですよね。ふだんから競馬のニュースに注意している方には、「あぁ、あのことね」と、すぐに分かっていただけますが、そこまで気にしてないという方には「?」マークが飛び交っているかもしれません。僕がお礼を言いたかったのは競馬界のお祭り、ドリームレース、暮れのグランプリ、世界で一番馬券が売れる日、有馬記念のファン投票です。

■AKB48総選挙と似たような感じでドキドキ

 今回、僕がコンビを組む“障害の絶対王者”オジュウチョウサンは、平場のレースに限ると1600万下の条件馬。どんなに出たいと思っても、普通だと賞金不足で除外です。夢をかなえる、ただ一つの道は、ファン投票によって選ばれることだけ。中間発表である程度の手応えは感じていましたが、ファン投票の最終順位が確定し、見事、優先出走権を得ることができました。一票を投じてくださった方には感謝の気持ちしかありません。

 1位は昨年のダービー馬レイデオロで、11万293票。2位は今年の牝馬三冠とジャパンカップを制したアーモンドアイで10万5561票。オジュウチョウサンは、それに次ぐ第3位の選出で、いただいた票数は10万382票。これまで、1位以外はそれほど順位を気にしたことはありませんでしたが、今回だけは、AKB48の総選挙と似たような感じで。決まるまでは、ちょっとドキドキしていました。

■オジュウチョウサンで勝てる自信は?

 もし僕がマスコミだったら、ジョッキー・武豊にする質問は、これ一つだけ。

――勝てる自信は? そこだけは聞いておきたいところです。それに対する答えは――キタサンブラックと同じだけあると言えば嘘になるし、まったくないかと問われたら、そうでもありません。

 障害に転向する馬は、平場で通用しないからという理由がほとんどです。そこで1勝も挙げられず、引退を余儀なくされる馬が数多くいます。その中で、石神騎手と出会い、和田正一厩舎と三人四脚で、向かうところ敵なしといわれるまでになったオジュウチョウサンには、他の馬にはない、何か特別なものがあるような気がしています。

 もちろん、簡単なことではありません。ずっと平場のG1で戦い続けてきた馬たちに比べると、むしろ足りないものばかりです。厳しいのは覚悟のうえ。それでも、戦う前から諦めるのは、ジョッキー・武豊の信念にも反します。

――たとえ1%でも、そこに勝機があるなら、僕はベストを尽くして、優勝を狙いにいきます。オーナー、厩舎関係者の皆さん、石神騎手、そして、一票を投じてくれたファンの皆さんのためにも。12月23日15時25分――さぁ、いよいよ、です。

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